震災直後の統計2

前記事の続きです。

今回は、要介護(支援)認定。1号被保険者千人当たりの認定者数です。
ただし、これまでの記事と同様、認定者数には2号被保険者も含まれています。
参考までに、平成23年1月の値を100とした場合の24年6月の値を「比率」列に記載しました。
これが多いほど、要介護(支援)認定率が増加しているということになります。

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全国平均では4%程度の増加ですが、そのレベルを超えて増えている保険者が多くなっています。
表の上からいえば、陸前高田市大槌町、山元町、女川町のように、津波被害が大きくて、統計(介護保険事業状況報告月報)の報告に空白期間があるような自治体は、増加率が高くなっています。

増加率がもっと高いのは、表の下側、原発事故からの避難等の影響が大きかった地域です。
(色塗りの意味は前記事と同じで、黄色が原発事故関連、緑色がそれに加えて津波の被害もあった沿岸部です。)
これらの自治体は小規模なところが多く、変動が激しく出やすい面があるかもしれませんが、それにしてもこれだけ顕著な数字が出ると、やはり全町村避難などの影響が大きかったといわざるを得ません。
避難環境だけでなく、精神的な不安、将来への見通しのなさも、高齢者の心身への影響が大きかったのではないでしょうか。

なお、この記事では、要介護(支援)度は勘案していません。
要介護(支援)度も考慮した指標を用いれば、また別の結果が出るかもしれませんが、その方法は現在のところ検討中です。

(つづく)