ネット上の質問いろいろ

掲示板などで目についたものだけですが、勝手にコメントします。

なお、記事中の「障害者総合支援法」は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」の略称ですが、リンク先資料では、旧名の「障害者自立支援法」となっているものもあります。


Q1:介護保険に障害者サービスが上乗せについては、
(1)要介護4又は5
(2)身体障害1級又は2級
(3)介護保険サービスを限度額一杯利用しており、そのうちの半分以上が訪問介護である場合
の全てを満たすことが、障害福祉サービスの居宅介護の支給の条件ですか?

A1:旧通知(平成12年3月24日付け障企第16号・障障第8号新通知)では、(2)や(3)に類する条件が示されていましたが、新通知(平成19年3月28日付け障企発第0328002号・障障発第0328002号)では、そのような限定条件はなくなっています。
 なお、(1)のような要介護度による条件は、旧通知の頃から示されていません。
 また、上乗せ以外に障害福祉サービスが利用可能とされている場合もあります(横出しなど)。

<参考>介護保険と障害者サービスとの関係
http://www.jupiter.sannet.ne.jp/to403/hs7.html


Q2:障害福祉サービスを利用するためには、障害者手帳をもっている必要がありますか?

A2:障害者総合支援法第4条を確認してみましょう。(ア)~(エ)は便宜上、付け加えました。

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(第1項)
 この法律において「障害者」とは、
(ア)身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者
(イ)知的障害者福祉法にいう知的障害者のうち18歳以上である者
及び
(ウ)精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する精神障害者
 (発達障害者支援法(平成16年法律第167号)第2条第2項に規定する発達障害者を含み、
  知的障害者福祉法にいう知的障害者を除く。以下「精神障害者」という。)のうち18歳以上である者
並びに
(エ)治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が
 厚生労働大臣が定める程度である者であって18歳以上であるもの
をいう。

2 この法律において「障害児」とは、児童福祉法第4条第2項に規定する障害児をいう。

3~4 略
**********

(ア)だけは手帳(身障手帳)交付が要件、(イ)~(エ)と2は必須条件ではありません。
(ちなみに、(エ)が、いわゆる難病。)
ただ、障害福祉サービス以外を含めて適切な社会的支援を受けるためには、取得が望ましいとはいえるでしょう。


Q3:利用者本人の体調不良により、ケアマネの居宅訪問をキャンセルされた場合、居宅介護支援費は減算になりますか?

A3:一般的には、利用者側の事情により居宅訪問できなかった場合には、減算とはなりません。
 ただし、家族や医療機関等、適当な関係者から、本人の状況等が把握できないか、検討する必要はあると考えられます。


Q4:訪問介護事業所A・Bの2か所を利用している利用者で、AのしていたサービスをBに変更する場合は、軽微な変更になりますか?

A4:介護保険最新情報Vol.155に、次のように示されています。

介護保険制度に係る書類・事務手続きの見直し」に関するご意見への対応について(抜粋)

目標もサービスも変わらない(利用者の状況以外の原因による)単なる事業所変更
 目標もサービスも変わらない(利用者の状況以外の原因による)単なる事業所変更については、「軽微な変更」に該当する場合があるものと考えられる。
 なお、これはあくまで例示であり、「軽微な変更」に該当するかどうかは、変更する内容が同基準第13条第3号(継続的かつ計画的な措定居宅サービス等の利用)から第11号(居宅サービス計画の交付)までの一連の業務を行う必要性の高い変更であるかどうかによって軽微か否かを判断すべきものである。


Q5:ケアプランの長期目標切れは、要するにプランがないと同じことですよね?

A5:長期目標というのはケアプランの中の重要な構成要素のひとつと考えられます。が、一部に瑕疵があったときに、そのプラン全てが無効か、というと、真面目な公務員ほど断定することには慎重になるのではないかと思います。
 私(どるくす)は真面目な公務員と名乗るのには躊躇する程度の人間ですが、私が監査なり実地指導なりで発見したなら、ケアプラン全体を見た上で、場合によっては持ち帰って上司等と協議した上で判断することになると思います。
 ただし、報酬返還等の適否は別にして、指導事項にはなります。