ひと月ほど前だったと思いますが、某掲示板で、通院介助などに関する議論をしたことがありました。
病院内での訪問介護の算定については、とかく問題になりやすいのですが、
「実際にトイレ介助や体が傾いたときにその体を整えたときのみで、いつでもそれ等に応じられるように見守っている時間は入らない」
という保険者の見解が紹介されていたので、当然(笑)、私は批判しました。
「実際にトイレ介助や体が傾いたときにその体を整えたときのみで、いつでもそれ等に応じられるように見守っている時間は入らない」
という保険者の見解が紹介されていたので、当然(笑)、私は批判しました。
そこでは深くは触れなかったのですが、やはりこの通知は重要です。
平成12年3月17日付け老計第10号
各部道府県介護保険主管部(局)長あて厚生省老人保健福祉局老人福祉計画課長通知
「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」
http://www.jupiter.sannet.ne.jp/to403/hourei/12rke010.html
各部道府県介護保険主管部(局)長あて厚生省老人保健福祉局老人福祉計画課長通知
「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」
http://www.jupiter.sannet.ne.jp/to403/hourei/12rke010.html
まず、身体介護について
[1]利用者の身体に直接接触して行う介助サービス(そのために必要となる準備、後かたづけ等の一連の行為を含む)、
[2]利用者の日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために利用者と共に行う自立支援のためのサービス、
[3]その他専門的知識・技術(介護を要する状態となった要因である心身の障害や疾病等に伴って必要となる特段の専門的配慮)をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス
と記されています。
[1]利用者の身体に直接接触して行う介助サービス(そのために必要となる準備、後かたづけ等の一連の行為を含む)、
[2]利用者の日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために利用者と共に行う自立支援のためのサービス、
[3]その他専門的知識・技術(介護を要する状態となった要因である心身の障害や疾病等に伴って必要となる特段の専門的配慮)をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス
と記されています。
その後に具体的なサービスの流れが例示されていますが、利用者の身体に直接関わらない行為も挙げられています。
1-1-1-1 トイレ利用
安全確認、声かけ・説明、移動(見守りを含む)
1-1-1-2 ポータブルトイレ利用
安全確認、声かけ・説明
1-1-1-3 おむつ交換
声かけ・説明
1-1-2 食事介助
声かけ・説明(覚醒確認)、安全確認、気分の確認
1-2-1 清拭(全身清拭)
声かけ・説明
1-2-2-1 手浴及び足浴
声かけ・説明
1-2-2-2 洗髪
声かけ・説明
1-2-3 全身浴
安全確認、声かけ・説明
1-2-4 洗面等
安全確認、声かけ・説明、歯磨き見守り、うがい見守り、移動(見守りを含む)
1-2-5 身体整容(日常的な行為としての身体整容)
声かけ・説明、移動(見守りを含む)
1-2-6 更衣介助
声かけ・説明
1-3-1 体位変換
声かけ・説明、確認(安楽なのか、めまいはないのかなど)
1-3-2-1 移乗
<車いす>声かけ・説明、気分の確認
<その他の補装具(歩行器、杖)>声かけ・説明、気分の確認
1-3-2-2 移動
声かけ・説明、気分の確認
1-3-3 通院・外出介助
声かけ・説明、気分の確認
1-4-1-1 起床介助
声かけ・説明(覚醒確認)、気分の確認
1-4-1-2 就寝介助
声かけ・説明、気分の確認
1-6 自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)
利用者と一緒に手助けしながら行う調理(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)
入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための声かけ、気分の確認などを含む)
ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)
移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)
洗濯物をいっしょに干したりたたんだりすることにより自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守りで、・声かけを行う。
安全確認、声かけ・説明、移動(見守りを含む)
1-1-1-2 ポータブルトイレ利用
安全確認、声かけ・説明
1-1-1-3 おむつ交換
声かけ・説明
1-1-2 食事介助
声かけ・説明(覚醒確認)、安全確認、気分の確認
1-2-1 清拭(全身清拭)
声かけ・説明
1-2-2-1 手浴及び足浴
声かけ・説明
1-2-2-2 洗髪
声かけ・説明
1-2-3 全身浴
安全確認、声かけ・説明
1-2-4 洗面等
安全確認、声かけ・説明、歯磨き見守り、うがい見守り、移動(見守りを含む)
1-2-5 身体整容(日常的な行為としての身体整容)
声かけ・説明、移動(見守りを含む)
1-2-6 更衣介助
声かけ・説明
1-3-1 体位変換
声かけ・説明、確認(安楽なのか、めまいはないのかなど)
1-3-2-1 移乗
<車いす>声かけ・説明、気分の確認
<その他の補装具(歩行器、杖)>声かけ・説明、気分の確認
1-3-2-2 移動
声かけ・説明、気分の確認
1-3-3 通院・外出介助
声かけ・説明、気分の確認
1-4-1-1 起床介助
声かけ・説明(覚醒確認)、気分の確認
1-4-1-2 就寝介助
声かけ・説明、気分の確認
1-6 自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)
利用者と一緒に手助けしながら行う調理(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)
入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための声かけ、気分の確認などを含む)
ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)
移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)
洗濯物をいっしょに干したりたたんだりすることにより自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守りで、・声かけを行う。
(勝手に抜粋していますので、なるべく原文もご確認ください。)
「声かけ(・説明)」や「見守り」が多いですね。
「単なる声かけや見守りは算定できない」という方もあるかもしれません。
ですが、
「単なる声かけ・見守り」なのか、
認知症や座位の不安定さなど利用者の心身の特性により必要な「声かけ・見守り」なのか、
本来は、課題分析やサービス担当者会議での議論などで明らかにされているはずです。
ですが、
「単なる声かけ・見守り」なのか、
認知症や座位の不安定さなど利用者の心身の特性により必要な「声かけ・見守り」なのか、
本来は、課題分析やサービス担当者会議での議論などで明らかにされているはずです。
だいたい、身体に直接働きかける援助以外を軽視する人々が少なからず存在します。
が、要介護高齢者にせよ、障害者にせよ、
が、要介護高齢者にせよ、障害者にせよ、
「第三者の声かけや見守りがあれば自分でできる」
というのなら、自立支援の観点から、それは望ましいことではないでしょうか。「介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会における議論の中間的な整理」では、
<介護保険の理念である「自立支援」の考え方が、十分共有されていない>という指摘があります。
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/31734755.html
<介護保険の理念である「自立支援」の考え方が、十分共有されていない>という指摘があります。
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/31734755.html
しかしながら、老計10号にも書かれている<介護保険の理念である「自立支援」の考え方>を理解していない保険者が多いのなら、ケアマネ(だけ)を責めるのは不適当なのではないでしょうか。
(いや、そんな保険者ばかりではないとは思いますが。)
(いや、そんな保険者ばかりではないとは思いますが。)
前述の検討会で、居宅介護支援の指定事務を都道府県から市町村に移す案が議論されています。
たとえば、たぬさんや、丹波篠山きみおーさんのような方々が市町村職員の中で多数を占めるようなら、それもおもしろいと思うのですが、現実はどうでしょうかねえ。
たとえば、たぬさんや、丹波篠山きみおーさんのような方々が市町村職員の中で多数を占めるようなら、それもおもしろいと思うのですが、現実はどうでしょうかねえ。
もちろん都道府県にも変な職員はいますが、リスク分散にはなるのではないかな、と。