橋下徹氏「維新は鈴木宗男議員を批判しています」 立憲・石垣氏の質問にアンサー
東スポWEB 9/6(水) 16:06配信
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏と立憲民主党・石垣のりこ参院議員が、SNS上でバトルを繰り広げている。
発端は橋下氏が出演した1日放送の読売テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」。野村哲郎農相が福島第1原発の処理水を「汚染水」と言い間違えた件について、橋下氏は「やりすぎたらブーメランになる」と指摘。ここで石垣氏の名前を挙げ「いまだに『汚染水』って言ってますよ」「立憲民主党の党としての正式な見解は『処理水』だと。それぞれの議員も自覚をもって言葉を使ってもらいたいと言ってるのに、まだ『汚染水』と言ってて」と明かした。
これに石垣氏が反応。2日、自身のX（旧ツイッター）で「『処理水と呼ばねば不謹慎だ！』という論調こそ、言霊論でしかなく、非科学的だと思います」と主張。続けて「党見解との相違が問題だともおっしゃっているようですが、ならば、プーチン大統領の代弁者のような鈴木宗男氏のロシア論は、維新の党見解と一致してるわけですかね？」と問い質した。
すると、今度は橋下氏が6日にXを更新し「党の見解と所属議員の見解が異なることはある意味健全です。問題は、対外的にある者を批判するのであれば、そのある者と同じ主張をする所属議員にも同じレベルで批判しなければならないということです」とコメント。
野村農相の「汚染水」発言を批判する立憲において、石垣氏の「汚染水」発言は〝ダブスタ〟とも言われかねない。
橋下氏は続けて「立憲が野村農水大臣の言い間違いを糾弾するなら、それ以上に貴殿を糾弾しなければならないということ。維新は鈴木議員を批判していますし、そもそも鈴木議員と同じ主張をしている者を対外的に糾弾していないようです。まあ立憲は貴殿の汚染水発言に対する批判を恐れて、野村農水大臣への糾弾は止めたようですが」とつづっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4b6a92e37362bc602fdbe1eb966bf738ce0615d0
この処理水の件では、私は石垣氏を支持しているわけではありません（当たり前か）。
ただ、橋下氏が
「維新は鈴木議員を批判していますし」
と主張している件について。
え？ 本当ですか？
調べてみましたが、そんな批判は見当たりませんでした。
党幹部が鈴木宗男氏のロシア関係発言について言及しているのは、私が認識している限り
「ロシア侵攻をめぐる維新関係発言」
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2022/03/20/154853
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鈴木議員は、永年、北方領土返還に尽力してきた当事者として忸怩たる思いでの発言だが、あくまでもウクライナ国民は被害者であり、プーチン大統領の暴挙は認められないとの認識です。僕が直接電話で発言趣旨は確認しています。（当時の日本維新の会代表・松井一郎氏）
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ぐらいです。
これも、維新として、あるいは松井代表として、鈴木氏に注意したとか発言を撤回または訂正するよう指導したというような記述はありません。
今の党執行部では、
「レベル3の問題ではない」
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/05/10/205432
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藤田幹事長は「鈴木氏は独自のルートや見識を持ち合わせていて、敬意をもって接している」とした上で、「行き違いがあった」と釈明しました。
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というぐらいでしょうか。
こんなの、批判のうちに入りません。
橋下氏は今は維新とは直接関係ない立場ということなのでしょうが、これで冒頭の記事にあるような発言をされたら、維新弁護のための虚偽と疑わざるを得ません。
＜参考＞
以下は、以前から当ブログに書いていることなので、「初めて知った」というような維新関係の方は別にして、読んでいただかなくてもかまいません。
鈴木宗男氏のロシア関係発言は全てが問題、とまでは私は考えていません。
（たとえば、ロシア制裁を緩和してもっと中立寄りの立場を、と主張することは（党内で問題がないなら）かまいません。）
問題は、虚偽の発言です。
分類してみましょうか。
１ 事実と異なることが明確であるもの
鈴木氏：核を戻せとも受け止められるブダペスト覚書の再協議をゼレンスキー氏が言い出し、怒ったロシアが特別軍事作戦を開始した。
→ ブダペスト覚書の署名国であるにもかかわらず、2014年にクリミア占領等により合意を破ったのはロシアである。
詳細は＜「ブダペスト覚書」を正しく理解しているか？＞など参照
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/05/06/161923
鈴木氏：（ＮＨＫニュースでウクライナがロシアに攻撃され「２人亡くなった」と流れたことに対し）一方でモスクワには無人機による攻撃があり、同じく犠牲者が出ているのに扱う時間帯はウクライナ関連の報道とロシア関連では圧倒的にウクライナの時間帯が長い。視聴者は知らず知らずに誘導、洗脳されていくことになる。
→ 少なくとも2023年7月30日の無人機攻撃では、ロシアに犠牲者は出ていない（西側報道だけでなくロシア側も発表していない）。
詳細は＜ＮＨＫ報道vs鈴木宗男氏＞参照
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/08/01/204805
鈴木氏：ロシアからの天然ガスは8.8％、石油は3.7％で、（日本の）エネルギーの占める割合は１割を超える。
→ 「天然ガス8.8％＋石油3.7％＝12.5％ でエネルギーの１割超」という計算は間違っている（その計算だと合計も天然ガス100％＋石油100％＝200％になってしまう）。
詳細は＜黒田東彦氏vs鈴木宗男氏＞参照
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/08/21/224953
２ ウクライナやその支援国などを批判しているが、同様の件でそれ以上に程度の酷いロシアの行為について触れていないもの
鈴木氏：ウクライナそのものが腐敗体質、汚職体質が指摘されており
→ 2022年汚職認識指数では、ウクライナは116位タイだが、ロシアは137位タイで、ウクライナより21ランクも悪い。
詳細は＜汚職大国＞参照
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/09/06/204551
鈴木氏：（アメリカはウクライナにクラスター爆弾を供与すると発表しているが、オスロ条約では禁止されている）アメリカ、ウクライナは条約に入っていないので、他国に言われる必要はないとのアメリカの判断か。
→ ロシアもオスロ条約未加入で、かつ、これまでにウクライナの人口密集地でクラスター爆弾を使用したことが、国連の委員会やアムネスティ・インターナショナル等によって明らかになっている。
詳細は＜ロシアのクラスター爆弾は批判しないの？＞
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/07/21/222129
３ その他
「ブチャの虐殺」「ロシア軍の性加害（特に幼女レイプ）」「ウクライナの児童の誘拐」いずれも鈴木氏のブログでは言及が全くない。
まだまだありますが、「チェコスロバキア」などと発信してしまう議員がいる維新関係者では、２や３について鈴木宗男氏を批判するのは、能力的に難しいかもしれません。
でも、１なら、鈴木宗男氏に言い負かされることもそうそうないと思うので、よかったら試してみてください。
