鈴木宗男氏、維新を離党

【速報】鈴木宗男議員が日本維新の会を「離党」と表明 ロシア訪問で党は「除名」処分を決めるも一転
関西テレビ 10/10(火) 17:35配信

自身のロシア訪問が、所属する日本維新の会で問題視されていた鈴木宗男参議院議員が、「離党」することを明らかにしました。日本維新の会は、10日の常任役員会で「除名」処分を決めていましたが、一転「離党」の表明となりました。

鈴木議員は、10月1日から5日までロシアを訪問しましたが、党に事前に渡航の届け出を提出していなかったことや、現地メディアのインタビューで「ロシアの勝利を確信している」などと発言したことが党内で問題になっていました。

党紀委員会で検討した結果、「党の規律を乱す行為」があったとして鈴木議員を除名処分にする方針が固まり、10日に役員会で除名処分が決まりました。

10日午後4時過ぎ、処分を伝えるために、日本維新の会 馬場伸幸代表と藤田文武幹事長が鈴木議員とが面会しましたが、この面会の後の会見で、鈴木議員が「離党することになった」と明らかにしました。

また、議員外交は大事なツールであり、政府が相手と接触できないときには議員外交の必要性や重みはあると思っていると述べて、今後も一議員として活動を続けていくと話しました。

日本維新の会の藤田幹事長は面会後の会見で以下のように経緯について説明しました。
「離党届を提出され、それを受理するという形で党を離れて頂くことになりました。党紀委員会での答申は除名相当でした。除名には党の常任役員会の決裁が必要なので、その手続きも進めていました。その上で、本人に通達して効力が発揮されるということですが、その前に本人から離党という形をとりたいという申し出があり、それを受理する形となりました」
https://news.yahoo.co.jp/articles/71189c9c208df329afea6d15e7a702c7026e4da1

 


離党届を受理せずに除名処分にする、という方法も考えられたし、過去には維新がそういう対応を取ったこともあるような気がしますが、あまり本質的な問題ではなさそうなので、ここでは触れません。
まあ、双方、ありそうな対応だな、という感想です。

 

国会閉会中の議員の渡航としては参議院に届出提出はしてあるし、外務省が出しているレベル3「渡航中止勧告」というのは議員に限らず国の罰則規定はないし、党内手続き違反ぐらいしか、今の維新では追及する力はないだろうとは思っていました。

 

なお、「ロシアの勝利を確信している」という発言については、<ロシアのスプートニクのインタビューの「切り取り」>と鈴木氏は弁明しています(たとえば10月7日の同氏のブログ)が、切り取りされても問題になりにくいように発言することも、特に難しい国との外交上では求められることであり、仮に故意でなかったとしても「軽率」などの批判は免れないでしょう。
ただ、軽率発言を理由として除名までもっていくのは、たとえば「親露仲間」の森元首相の失言レベルから考えても難しいと思います。


鈴木氏の言動の何が問題か、そしてそれに対して日本維新の会の対応がどうだったか、ということについては、少なくとも公表されている分に関しては何度か書いてきました。

(例)維新は鈴木宗男氏を批判してる?
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/09/08/210339

 

つまり、鈴木氏の親露的態度ではなく、ウクライナやロシアについての虚偽情報を発し続けていることを、所属政党は問題にすべきだった、というのが私の考えです。
それを怠ってきた日本維新の会が、厳しい対応をできなかったのは、当然のことなのでしょう。

 

現在の制度上、除名だろうが離党だろうが、比例選で当選した鈴木宗男氏でも、参議院議員の身分は残ります。
戦争犯罪どころか幼女レイプなど「変態の軍隊」ともいうべき集団を使って他国を侵略したロシア連邦を「友人」と呼んではばかることのない鈴木氏に対して、何かできるのは、日本維新の会ではなく私たち有権者ということになります。