財政制度等審議会の建議1


財政制度等審議会会長 榊原定征」とあります。

ちなみに、この榊原氏は虚偽の発言歴があります。

「安全が確認された原発は、速やかに再稼働すべきだ。国民全体の願いでもある

「国民全体の願い」ではなく、「国民のうちの一部の願い」とか「財界人の願い」ぐらいなら、まだわからないでもありませんが、少なくとも私は願っていないので。

ひょっとしたら 私のような人間は、日本国籍であっても「国民全体」には含まれていないのかもしれません。榊原氏の脳内では。


さて、「新たな財政健全化計画等に関する建議」です。
量が多いので、ちょっと目についたものだけを取り上げてみます。


(ケアマネジメントの質の向上と利用者負担の導入)
 介護保険サービスの利用に当たっては一定の利用者負担を求めているが、ケアマネジメントの利用機会を確保する観点などから、居宅介護支援・居宅予防支援(ケアマネジャーによるケアプランの作成やモニタリングなど)については、利用者負担が設定されていない。利用者負担がないことで利用者側からケアマネジャーの業務の質についてのチェックが働きにくい構造となっていると考えられるため、ケアマネジメントの質の向上を図る観点等から、居宅介護支援等にも利用料負担を設ける必要がある。〔資料II-1-20参照〕

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↑建議資料に落書きしています(主に赤枠部分)。なお、画像の右下をクリックすると拡大されます。

実質的に利用者負担がないことが、利用者の自己都合的な要求(ニーズではなくデマンド)に歯止めをかけている面があります。
1割でも2割でも利用者負担を導入すると、かえってケアマネジメントの中立性・客観性が損なわれ、いわゆる「ご用聞きケアマネ」が増える危険性があります。
また、貧困世帯などでは、経済的理由により居宅介護支援事業所と契約せず、ケアプランの自己作成(セルフプラン)が増えることも考えられます。
あるいは、ケアマネに相談できなくなり、要介護者に対する虐待や心中が増えるかもしれません。

つまり、居宅介護支援に利用者負担を設けることは、ケアマネジメントの質の向上にはつながりません。
(むしろ逆効果のおそれが高い。)

なお、施設サービス計画の費用については利用者負担が存在する、という指摘がありますが、
在宅サービスの調整は施設サービスに比べて労力がかかり、単純に比較することはできません。

(つづく)