新サンダーバード



あの人形劇の雰囲気がCGでどうなるか、と思っていたのですが、
それなりに再現されている印象でした。

ところで、以前、「生みの親」のアンダーソン氏が亡くなったときに、
こちらの記事でも触れたのですが、
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/31672191.html

サンダーバード2号の担当・バージル(当初設定は次男、のちに三男に変更)と、
5号の主担当・ジョン(同様に、三男から次男に変更)とが入れ替わっています。

こういう変更があっても破綻が起きないのは、「兄弟の誰からでも名前を呼び合う」という文化圏にあるから、でしょう。

たとえば伝統的な東アジア文化圏なら、「にいさん」などのセリフが入ってきます。

ゲルマン系・・・に限らないかもしれませんが、農耕民族ではない狩猟、遊牧系などであった民族では、
必ずしも長子相続ではなく、兄弟間での分割や、一族の中で力あるものが長になる、というイメージがあります。

フランク王国が分割され、後世のフランス、ドイツ、イタリアの原形になったのを記憶されている方もあるでしょう。

モンゴル(帝国)でも、年長の兄弟から親元から独立していき、最後に残った末子が相続するというようなことは珍しくありませんでした。

農耕民族、特に人力集約型の東アジアなどでは、農地を分割して小規模になると誰もが食えなくなることもあり得るので、長子が相続するというルールが主流になっていったのではないでしょうか。

などという無粋な考察はともかく、半世紀を経てもそれほど古くなったようには見えないサンダーバードの設定は、やはり凄いなあと思います。