2011/10/31 介護給付費分科会

「2011年10月31日 第83回社会保障審議会介護給付費分科会議事録」より
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001xs6v.html

例によって、議論の本筋にはこだわらず、興味に任せて抜粋します。サブタイトルや文字強調も独断です。
疑義があれば、リンク先にある原文をご確認ください。


地方の厳しさ


○武久委員
 地域区分でも、このサービスで見たらわかるように、便利なところにいったらすぐに訪問できるし、送迎も非常に身近なところで都会はできるんです。山間とか、要するに地方都市になったら、物すごくアクセスが長いんです。それなのに都会の方に今よりもっと差をつけるということは、どうしても理解できないんです。関東と徳島の田舎で両方やってみますと、はるかに田舎の方が厳しいです。そういうことからいうと、今でも差があるのに、どうして更に差をつけるようにしているのかが理解できないんです。

○藤原委員
 この前の会議で、全国的に見ると、ケアマネジャーの数は増えているという話を聞いたわけですが、実際に山村の市町村のデイサービス等を見ますと、ケアマネが非常に不足して、人材の確保に本当に困っているわけです。受験をしてもなかなか受からないということもありますが、日常の勤務に追われていて勉強する暇がない。また、50人の施設をつくっても、介護職員等が不足して、希望者がいても入れないという実態があるわけです。ですから、そういうものをもう少ししっかり調査していただきたいと思います。
 今回の改定等でも、都市型が優遇されるような措置も論じられていますが、ますます山村僻地は人材不足の傾向が強まってくることを危惧しています。これから、地域を守るということも今回の改定で検討いただかなければ、施設があっても入所できないという状況が出る可能性があります。


施設より在宅の方が重度


○武久委員
 もう一つ、15ページの加算についてですけれども、これは特養で、喀痰吸引とか流動食のことを介護職員にさせる研修がこれから行われるわけですが、何を想定しているかというと、重度の人が特養や老健や在宅でこれからどんどん増えるということの多分先取りではないかと思います。
 去年の横断調査でも、在宅の方が老健や特養より重度な人を見ているという結果が出ていますけれども、今後その方向は増加することは間違いない。そうすると、重度の人が在宅でいると、そのために複合型とか巡回型ということを担当課は考えていらっしゃるわけですけれども、これに対して、先ほど齋藤委員から、要介護5であったら、特に重度なことを考えなくてもいいのではないかという発言があったと思うんですが、要介護5であっても、経管栄養していて、喀痰吸引をしていて、褥瘡がある人と、何もない人でどれだけ手間が違うかというのは、看護師さんが一番よくわかっていることであって、重度加算というのは、これからはポイントになると思います。だから、重度な人を在宅で見ていれば見ているほど、家族は大変だ。昼間、週2回ぐらいデイケアに行ってくれたら、継続して重度の人が在宅療養することを支援できるのではないか。そういうことからいうと、ケアプランも重度な人に対するケアプランというのは、どうしても加算を付けてあげた方がいいのではないかと思います。主治医との連携なども手間がかかるだろうし、いろんなことが起こると思います。

*おっしゃることはわかりますが、特養や、まして老健のような施設が、(少なくとも十分には)重度者を受け入れていないために在宅生活を余儀なくされている現状があるわけで、それについてもご意見を聞きたいのですが・・・


池田委員VS勝田委員

・・・を予定していたのですが、番外地さんが詳細にアップされましたので、そちらをご覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/alllife2002/38903081.html

ただ、池田委員の発言の中に、ひとつだけ(?)重要なものがあります。

3つ目の問題は、そういった困難な状況の中で、ケアマネジャー自身が困難な状況を積極的に切り拓いて、問題を提言していくという努力に欠けていたのではないかと思います。

(「3つ目」とありますが、1つ目、2つ目については、番外地さんの記事をご覧ください。)

「ケアマネジャー自身が困難な状況を積極的に切り拓いて、問題を提言していくという努力」
私が知るケアマネなら、「困難な状況を積極的に切り拓いて」いる方は、多数存在します。
ですが、そういう問題を社会に訴えていく努力、それはもっと期待したいと思っています。

要は、論文でも報告でもブログでもなんでもいいから、発信してくれ、
建設的なら愚痴でもいいから、ということです。

なんせ、全国団体のトップはアテにはなりませんから。