障害報酬改定告示パブコメ結果15

 欠席時対応加算(II)と同一日に算定できる、他加算を明示していただきたい。例えば、事業所内相談支援加算や送迎加算は、利用中止に関わらず行った支援であるから算定可とすべきである。

 今後、運用に当たっての留意事項等の中でお示しする予定です。


 送迎加算は公共交通機関の利用についても適用してほしい。

 送迎加算は事業所が送迎を行うことを評価する加算であり、利用者の方が自ら公共交通機関を利用した場合を対象とすることは困難です。


 30分以下のサービス提供について、放課後等デイサービスのみ算定しないというのが違和感。児童発達支援も同様に、極端に短いサービス提供であれば算定不可とすべきではないか。特にフランチャイズで展開している事業所においては個別指導の形で短時間の支援をコマ割りで行っているところが多い。

 ご意見として承り、今後の参考とさせていただきます。


 短時間の受け入れしかしない事業所と長時間の受け入れを行っている事業との報酬単価の差別化を提言された団体もいくつもあり、また財務省が行った経営調査のまとめで財務省が指摘しているにも関わらず、結果的に大胆な見直しがなぜなされなかったのか。例えば、[1]30分以上~1時間以内の受け入れ(30分未満は算定不可)、[2]1時間1分以上4時間の受け入れ、[3]4時間1分以上の受け入れ、の3段階で報酬額を変えるのはどうか。

 令和2年10月5日の障害福祉サービス等報酬改定検討チームの資料2の論点3で提示したとおり、短時間の支援と長時間の支援のどちらを高く評価すべきかは、一律に判断することができない等の理由から、今回の報酬改定では、提供時間に応じた基本報酬単位を設定することはしなかった一方で、適正化を図る観点から、極端に短時間のサービス提供として、30分以下のサービスは基本的に報酬の対象外とすることとしました。


 医療的ケア児以外に焦点を当てているが、ケアのない重度心身障害児の子はどこを利用するのか。なぜ重度心身障害児とそれ以外で分ける必要があるのか。
 医療的ケア児だけに点数をつけるのではなく、主に重度心身障害児を見ていない事業所も評価してほしい。

 重症心身障害児以外にもケアニーズの高い障害児を受け入れたときの加算を創設するなどの改定をあわせて行っています。


 多機能型について、15人若しくは20人までの設定は難しいか。児童発達支援と放課後等デイサービスを同時に行う場合、どちらも需要があるが、10人ずつの事業所となると人員配置も難しいため、検討をお願いしたい。
 NICU退院後の児童が多く通所する事業所で、医療的ケアが軽減・回避された場合に報酬単価が下がってしまうため、適正な評価をいただきたい。例えば、通所支援事業所での経口移行加算を適用したり、医師による意見がある場合に医ケア軽減又は回避のための取組を行ったりすることについて検討されたい。

 ご意見として承り、今後の参考とさせていただきます。


 医療的ケア児が現状1人利用しているが、今後開所全日看護職員を配置すれば、医ケア児のスコアに応じた報酬単価が利用者全員に適用になるか。また、医ケア児の利用者が増加すれば随時翌日から報酬単価額の変更設定を行えるか。

 医療的ケア児のスコアに応じた基本報酬については、スコアに該当する医療的ケア児に対して算定することになります。
 医療的ケア児の利用者が増加したときは、当該日から医療的ケア児のスコアに応じた基本報酬を算定することが可能です。


 医ケア児が1名であっても、重症度が高く現スコアで16点の場合、看護職員が配置されていれば報酬単価16点以上の請求としてよいか。
 重症心身障害児で医療的ケアの必要なお子さんが重心の施設を利用できず、重心の指定を受けていない事業所と契約した場合、医療的ケア児としてスコアに沿って受け入れ・報酬請求可能か。

 医療的ケア児のスコアに応じた基本報酬については貴見のとおりです。
 詳細については、今後、別途通知等によりお示しする予定です。


 重症心身障害児施設では医療的ケアを行っている児童と医療的ケアなしで身障者1級、2級で療育Aのお子さんと同額設定だが、今回報酬単価を分けることは許されるか。

 重症心身障害児は、看護職員の配置も含めて基本報酬を設定しているため、重症心身障害児の場合、医療的ケアの有無によって基本報酬は分かれません。
 なお、主として重症心身障害児が利用する事業所の場合、看護職員加配加算を算定することができます。


 ITB療法は医療的ケア判定スコアのどの分類に入るか。

 ITB療法(バクロフェン髄注療法)を受けている方については、通所等の障害福祉サービスにおいて必ずしも看護職員を配置して医療的ケア(診療の補助行為)を行う必要はないことから、医療的ケアの判定スコアの中には含まれていません。

 

(つづく)