桜宮高校の件(追記あり)

いろいろ報道やら意見やら出ています。
熱狂的な?支持者がいる反面、マスメディアからも含めて叩かれやすい人物が市長なので、読むのに注意は必要と思いますが・・・


桜宮高体育系の入試中止=高2自殺で橋下市長要請―大阪市教委

時事通信 1月21日(月)17時20分配信)
 大阪市立桜宮高校2年の男子生徒(17)が顧問から体罰を受けた後に自殺した問題で、市教育委員会は21日、臨時会議を開き、同校体育系2科の入試中止を決定した。橋下徹市長が中止を強く求めていた。
 会議では5人の教育委員のうち1人が反対を表明したが、賛成多数で中止を決定した。
 中止となるのは同校の体育科(定員80人)とスポーツ健康科学科(同40人)で、計120人分を普通科に振り替える。
 ただし、新たに普通科となる120人は、従来ある普通科(同160人)と分け、受験科目や学区など募集要項について、体育系2科のものを引き継がせて受験生に配慮した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130121-00000088-jij-soci

批判されていますが、この選択はあり得るかな、と思っていました。
(予算の執行停止をちらつかせての「脅迫」については、必ずしも肯定するものではありません。)


「入試継続は大阪の恥」橋下市長、在校生に直接強調 同校を初訪問

(MSN産経west 1.21 11:51)
(略)市長は「スポーツ指導の中で手をあげることはものすごく遅れた指導方法だ」と強調したほか、入試中止については「高校があるべき姿を決める前に、新入生を受け入れるのはどうなのか」と持論を展開。
(略)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130121/waf13012111530008-n1.htm


ただ、「新入生を受け入れる体制にない」としながら、在校生に対しては(全員を納得させて他の高校や学科に転じさせでもしない限り)対応せざるを得ないわけで、その点についての配慮が弱い、というより、全く欠けているように思えるのです。


「受験生は生きているだけで丸儲け」と橋下市長、入試直前に配慮欠ける発言?

(MSN産経west 1.18 11:50)
(略)橋下市長は17日の記者会見で、市教委に入試実施の要望書を提出した市立中学校長会の対応に触れ、「事の重大さがわかっていない。教育者失格だ」と痛烈に批判。その上で「一番重要なのは生徒が亡くなったこと。(受験生は)生きているだけで丸儲け。またチャンスはある」と述べた。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130118/waf13011811510009-n1.htm


「今部活やったら人間としてダメ」橋下氏が持論展開、生徒には動揺 桜宮高2自殺

産経新聞 1月16日(水)11時28分)
 大阪市立桜宮高の男子バスケットボール部主将だった2年の男子生徒=当時(17)=が体罰を受けた翌日に自殺した問題で、体罰が確認された同校のバスケットボール部とバレーボール部の無期限活動停止が15日に決まった。バスケ、バレー部以外の全運動部も体罰の有無の調査が終わるまで停止となり、生徒らの間に動揺が広がっている。だが橋下徹市長は「仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら、人間としてはダメだ」などと理解を求めた。

 野球部の男子部員は自宅周辺での筋力トレーニング、走り込みをして活動再開を待つ。「仕方ないとは思うが、本当は早く部活をやりたい」と漏らした。

 また運動系の部に所属する女子部員の保護者によると、女子部員は「これだけの事態になってるのは分かっているけど、問題が起きたわけではないのに…」と落ち込んだ様子で話していたという。

 こうした状況にバスケ部の男子部員は「この問題はバスケ部の問題で、他のクラブには関係ない。自分たちが練習したくてもできない状況はしかたないが、どうして、他のクラブにまで影響するようなやり方をするのか。僕たちの思いや言い分も聞いてほしい」と訴えていた。

 スポーツ強豪校に広がる波紋。だが橋下市長は15日に開いた記者会見で、生徒たちに過激な言葉で理解を求めた。「仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら上手くなるかもしれないが、人間としてはダメだ。それを言うのが教育だ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130116-00000529-san-soci


中学や高校の部活動は、必須ではありません。ですが、強くなる、うまくなることだけが目的ではなく、教育の一環という面もあると思います。

従来の顧問教師ではなく、外部からの指導者の派遣(ボランティアなどを含む)、外部のスポーツの場への生徒の派遣(他校の部活や、地域のクラブ活動などに受け入れを依頼する)など、手だては考えられます。
それと、部活動をしていない生徒たちへも含めて、スクールカウンセラーの大量派遣。
これぐらいは、すぐに検討して、対応できたのではないでしょうか。

同級生、仲間の自殺という強烈な体験で、動揺する子どもたちにとって、黙々と汗を流すことができる場というのは、きわめて重要ではないかと思うのですが。


<追記>
よそでも書きましたが・・・

「以前の調査時に体罰実施を否定した顧問教師は嘘つき」

だと思うのですが、そういう方面からの論調というのは見ないですね?
体罰肯定派」「顧問教師弁護派」も存在するようですが、
体罰が必要」という意見なら、堂々と主張すべきでした。
それをしないでシラを切った、ということは、その点だけで、教育者としての資質に疑問を持ちます。