ケアマネ検討会中間整理8

(4)介護保険施設における介護支援専門員について


○ 施設における介護支援専門員については、社会保障審議会介護給付費分科会の審議報告においても「施設におけるケアマネジャーの役割が不明確なのではないか」といった指摘がされている。

○ 介護老人福祉施設及び介護老人保健施設については、入退所時における家族や居宅介護支援事業所の介護支援専門員などとの調整・連携、ケアカンファレンスにおける多職種協働の円滑化など、ソーシャルワークやケアマネジメントの知識や技術を有する者がその役割をしっかり担えるよう推進していくことが必要である。
  介護療養型医療施設についても、施設の特性にかんがみながら、介護支援専門員が多職種協働の下で質の高いケアマネジメントを進めていくことが必要である。

○ 以上を踏まえ、ソーシャルワークやケアマネジメントに係る知識や技術を有する者による介護保険施設の入所者に対する支援を充実させるため、生活相談員や支援相談員について、介護支援専門員との現状の役割分担にも留意しながら介護支援専門員等の資格取得を進めていくべきである。

○ また、地域ケア会議においては、施設ケアプランについても検討していくことが適当である。

4.今後に向けて


○ 以上、主に次回の介護保険制度改正や次期介護報酬改定に向けて検討すべきことや見直すべきことについて中間的なとりまとめを行った。
  今後、制度的な見直しにつながるものについては社会保障審議会介護保険部会、介護報酬改定につながるものについては社会保障審議会介護給付費分科会で議論を進めるとともに、例えば、研修内容の見直しなど実務的検討を深める必要があるものについては、速やかに取組を進めていくことが適当である。

○ 地域包括ケアシステムは、高齢者が要介護状態等になっても出来る限り住み慣れた地域で在宅を基本とした生活の継続ができるよう包括的な支援体制を推進していくものであり、多職種協働による介護サービスの提供、医療との連携の推進、地域の支え合いやインフォーマルサービスの充実などを包括的に進めていくことが重要である。その際、介護支援専門員による質の高いケアマネジメントが利用者に提供されることが欠かせない。

○ 「3.各論」で述べた各種対応策については、介護支援専門員の資質向上及びケアマネジメントの質の向上を目指すものであるが、そのためには、介護支援専門員自身の取組とともに、国、都道府県、市町村、事業者それぞれが取組を強化する必要がある。
  また、在宅医療の関係者も含めた地域ケア会議を通じ、ケアマネジメント支援・地域資源の開発・地域づくり・政策形成も多職種協働により進めていくことも重要である。

○ なお、高齢者の尊厳の保持を旨とした自立支援を基本とするケアマネジメントの実現を目指し、今後も中長期的視点から検討を引き続き行っていく必要があるとともに、提言した内容の実施状況等について点検・評価していくことも必要である。その際、

介護支援専門員が一人の要介護者等を継続的に支援していくことを可能にするといった視点


要介護者等のトータルな暮らしの支援といった視点、

隣接する他制度との連携の強化といった視点

なども含め、ケアマネジメントについての検討を深めていくことが重要である。


介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会における議論の中間的な整理
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002s7f7.html
は、これで最後です。

ここは重要なことが書いてあると思うので、強調してみました。
この部分(だけ?)は私も高く評価しています。

まず、要支援と要介護のケアマネジメントの連続性確保から始めましょう。
それには、予防給付と介護給付との統合から行うべきです。