パブコメへの助走5・訪問看護

(2)訪問看護
 短時間かつ頻回な訪問看護のニーズに対応したサービスの提供の強化という観点から、時間区分毎の報酬や基準の見直しを行う。

訪問看護ステーションの場合】
20分未満 285単位/回 → 316単位/回
30分未満 425単位/回 → 472単位/回
30分以上60分未満 830単位/回 → 830単位/回
1時間以上1時間30分未満 1198単位/回 → 1138単位/回

【病院又は診療所の場合】
20分未満 230単位/回 → 255単位/回
30分未満 343単位/回 → 381単位/回
30分以上60分未満 550単位/回 → 550単位/回
1時間以上1時間30分未満 845単位/回 → 811単位/回
※算定要件(20分未満)
・利用者に対し、週に1回以上20分以上の訪問看護を実施していること。
・利用者からの連絡に応じて、訪問看護を24時間行える体制であること。

 訪問看護ステーションの理学療法士等による訪問看護について、時間区分毎の報酬や基準の見直しを行う。

30分未満 425単位/回  30分以上60分未満 830単位/回
  ↓
1回あたり 316単位/回 (※1回あたり20分)

※ 1日に2回を超えて訪問看護を行う場合、1回につき所定単位数に90/100を乗じた単位数で算定する。
※※ 1週間に6回を限度に算定する。

訪問リハビリが実質的にない地域もあり、訪問看護理学療法士等が補完している場合が少なくない。
現行30分未満から1回20分の単価の減額は、実時間があまり変わらないのに大きすぎるのではないか。

[1] ターミナルケア加算
 在宅での看取りの対応を強化する観点から、ターミナルケア加算の算定要件の緩和を行う。

 ターミナルケア加算 2,000単位/死亡月 → 算定要件の見直し

※算定要件(変更点のみ)
 死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上(死亡日及び死亡日前14日以内に医療保険による訪問看護の提供を受けている場合、1日以上)ターミナルケアを行った場合。
(注)医療保険においてターミナルケア加算を算定する場合は、算定できない。

[2] 医療機関からの退院後の円滑な提供に着目した評価
 医療機関からの退院後に円滑に訪問看護が提供できるよう、入院中に訪問看護ステーションの看護師等が医療機関と共同し在宅での療養上必要な指導を行った場合や、初回の訪問看護の提供を評価する。

退院時共同指導加算(新規) → 600単位/回
※算定要件
・病院、診療所又は介護老人保健施設に入院中若しくは入所中の者に対して、主治医等と連携して在宅生活における必要な指導を行い、その内容を文書により提供した場合。
・退院又は退所後の初回の訪問看護の際に、1回(特別な管理を要する者である場合、2回)に限り算定できること。
(注)医療保険において算定する場合や初回加算を算定する場合は、算定できない。

初回加算(新規) → 300単位/月
※算定要件
・新規に訪問看護計画を作成した利用者に対して、訪問看護を提供した場合。
・初回の訪問看護を行った月に算定する。
(注)退院時共同指導加算を算定する場合は、算定できない。

[3] 特別管理加算
 利用者の状態に応じた訪問看護の充実を図る観点から、特別な管理を必要とする者についての対象範囲と評価を見直す。

特別管理加算(I) 500単位/月
特別管理加算 250単位/月 →
特別管理加算(II) 250単位/月
※算定要件
 特別管理加算(I) 在宅悪性腫瘍患者指導管理等を受けている状態や留置カテーテル等を使用している状態であること。
 特別管理加算(II) 在宅酸素療法指導管理等を受けている状態や真皮を越える褥瘡の状態等であること。
(注)医療保険において算定する場合は、算定できない。

 また、特別管理加算及び緊急時訪問看護加算については、区分支給限度基準額の算定対象外とする。

[4] 看護・介護職員連携強化加算
 介護職員によるたんの吸引等は、医師の指示の下、看護職員との情報共有や適切な役割分担の下で行われる必要があるため、訪問介護事業所と連携し、利用者に係る計画の作成の支援等について評価する。

看護・介護職員連携強化加算(新規) → 250単位/月
※算定要件
 訪問介護事業所と連携し、たんの吸引等(※)が必要な利用者に係る計画の作成や訪問介護員に対する助言等の支援を行った場合。

(※)たんの吸引等
・口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃ろう又は腸ろうによる経管栄養及び経鼻経管栄養

支給限度額の対象外とすべき。

[5] 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所との連携に対する評価
 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して、定期的な巡回訪問や随時の通報を受けて訪問看護を提供した場合について評価を行う。また、要介護度の高い利用者への対応について評価を行うとともに、医療保険訪問看護の利用者に対する評価を適正化する。

定期巡回・随時対応サービス連携型訪問看護(新規) → 2,920単位/月
要介護5の者に訪問看護を行う場合の加算(新規) → 800単位/月
医療保険訪問看護を利用している場合の減算(新規)→ 96単位/日

定期巡回・随時対応サービス連携型訪問看護、要介護5の者に訪問看護を行う場合の加算については、支給限度額の対象外とすべき。