緊急時/初回加算等・訪問介護

 14 イについて、利用者又はその家族等からの要請に基づき、指定訪問介護事業所のサービス提供責任者が指定居宅介護支援事業所(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第2条第1項に規定する指定居宅介護支援事業所をいう。以下同じ。)の介護支援専門員と連携し、当該介護支援専門員が必要と認めた場合に、当該指定訪問介護事業所の訪問介護員等が当該利用者の居宅サービス計画(法第8条第23項に規定する居宅サービス計画をいう。以下同じ。)において計画的に訪問することとなっていない指定訪問介護を緊急に行った場合は、1回につき100単位を加算する。

<H12老企36>

(18)緊急時訪問介護加算について
 [1] 「緊急に行った場合」とは、居宅サービス計画に位置付けられていない(当該指定訪問介護を提供した時間帯が、あらかじめ居宅サービス計画に位置付けられたサービス提供の日時以外の時間帯であるものをいう。)訪問介護(身体介護が中心のものに限る。)を、利用者又はその家族等から要請を受けてから二十四時間以内に行った場合をいうものとする。
 [2] 当該加算は、一回の要請につき一回を限度として算定できるものとする。
 [3] 緊急時訪問介護加算は、サービス提供責任者が、事前に指定居宅介護支援事業所の介護支援専門員と連携を図り、当該介護支援専門員が、利用者又はその家族等から要請された日時又は時間帯に身体介護中心型の訪問介護を提供する必要があると判断した場合に加算されるものであるが、やむを得ない事由により、介護支援専門員と事前の連携が図れない場合に、指定訪問介護事業所により緊急に身体介護中心型の訪問介護が行われた場合であって、事後に介護支援専門員によって、当該訪問が必要であったと判断された場合には、加算の算定は可能である。
 [4] 当該加算の対象となる訪問介護の所要時間については、サービス提供責任者と介護支援専門員が連携を図った上、利用者又はその家族等からの要請内容から、当該訪問介護に要する標準的な時間を、介護支援専門員が判断する。なお、介護支援専門員が、実際に行われた訪問介護の内容を考慮して、所要時間を変更することは差し支えない。
 [5] 当該加算の対象となる訪問介護の所要時間については、(4)[3]及び(5)の規定は適用されないものとする。したがって、所要時間が二十分未満であっても、二十分未満の身体介護中心型の所定単位数の算定及び当該加算の算定は可能であり、当該加算の対象となる訪問介護と当該訪問介護の前後に行われた訪問介護の間隔が二時間未満であった場合であっても、それぞれの所要時間に応じた所定単位数を算定する(所要時間を合算する必要はない。)ものとする。
 [6] 緊急時訪問介護加算の対象となる指定訪問介護の提供を行った場合は、指定居宅サービス基準第十九条に基づき、要請のあった時間、要請の内容、当該訪問介護の提供時刻及び緊急時訪問介護加算の算定対象である旨等を記録するものとする。

<Q&A24.3.16>

問16 緊急時訪問介護加算の算定時における訪問介護の所要時間はどのように決定するのか。
(答)
 要請内容から想定される、具体的なサービス内容にかかる標準的な時間とする。したがって、要請内容については適切に把握しておくこと。
 また、本加算の特性上、要請内容からは想定できない事態の発生も想定されることから、現場の状況を介護支援専門員に報告した上で、介護支援専門員が、当初の要請内容からは想定しがたい内容のサービス提供が必要と判断(事後の判断を含む。)した場合は、実際に提供したサービス内容に応じた標準的な時間(現に要した時間ではないことに留意すること。)とすることも可能である。
 なお、緊急時訪問介護加算の算定時は、前後の訪問介護との間隔は概ね2時間未満であっても所要時間を合算する必要はなく、所要時間20分未満の身体介護中心型(緊急時訪問介護加算の算定時に限り、20分未満の身体介護に引き続き生活援助中心型を行う場合の加算を行うことも可能)の算定は可能であるが、通常の訪問介護費の算定時と同様、訪問介護の内容が安否確認・健康チェック等の場合は、訪問介護費の算定対象とならないことに留意すること。

※ 平成21年Q&A(vol.1)(平成21年3月23日)問20及び平成21年Q&A(vol.2)(平成21年4月17日)問14は削除する。

 15 利用者が短期入所生活介護、短期入所療養介護若しくは特定施設入居者生活介護又は定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護若しくは複合型サービスを受けている間は、訪問介護費は、算定しない。ただし、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を受けている利用者に対して、通院等乗降介助の提供を行った場合は、ハの所定単位数を算定する。

ニ 初回加算 200単位

注 指定訪問介護事業所において、新規に訪問介護計画を作成した利用者に対して、サービス提供責任者が初回若しくは初回の指定訪問介護を行った日の属する月に指定訪問介護を行った場合又は当該指定訪問介護事業所のその他の訪問介護員等が初回若しくは初回の指定訪問介護を行った日の属する月に指定訪問介護を行った際にサービス提供責任者が同行した場合は、1月につき所定単位数を加算する。

<H12老企36>

(19)初回加算について
 [1] 本加算は、利用者が過去二月間(暦月)に、当該指定訪問介護事業所から指定訪問介護の提供を受けていない場合に算定されるものである。
 [2] サービス提供責任者が、訪問介護に同行した場合については、指定居宅サービス基準第十九条に基づき、同行訪問した旨を記録するものとする。また、この場合において、当該サービス提供責任者は、訪問介護に要する時間を通じて滞在することは必ずしも必要ではなく、利用者の状況等を確認した上で、途中で現場を離れた場合であっても、算定は可能である。

<Q&A21.3.23>

(問33)初回加算を算定する場合を具体的に示されたい。
(答)
 初回加算は過去二月に当該指定訪問介護事業所から指定訪問介護の提供を受けていない場合に算定されるが、この場合の「二月」とは歴月(月の初日から月の末日まで)によるものとする。
 したがって、例えば、4月15日に利用者に指定訪問介護を行った場合、初回加算が算定できるのは、同年の2月1日以降に当該事業所から指定訪問介護の提供を受けていない場合となる。
 また、次の点にも留意すること。
 [1] 初回加算は同一月内で複数の事業所が算定することも可能であること。
 [2] 一体的に運営している指定介護予防訪問介護事業所の利用実績は問わないこと(介護予防訪問介護費の算定時においても同様である。)。

(問34)緊急時訪問介護加算及び初回加算を算定する場合に、利用者の同意は必要か。
(答)
 緊急時訪問介護加算及び初回加算はいずれも、それぞれの要件に合致する指定訪問介護を行った場合に、当然に算定されるものである。
 したがって、その都度、利用者からの同意を必要とするものではないが、居宅サービス基準第8条に基づき、事前にそれぞれの加算の算定要件及び趣旨について、重要事項説明書等により利用者に説明し、同意を得ておく必要がある。