休日分散化~越境者の問題

連休分散、12年から 観光庁長官、今秋にも改正案提出

(2010年4月9日5時0分 asahi.com

 観光庁溝畑宏長官は8日、全国を5ブロックに分け、ずらしながら5連休を取る「休日分散化」について、2012年からの実施を目指す考えを明らかにした。5連休は春と秋の2回。混雑を緩和することで観光需要を掘り起こす狙いで、祝日法改正案を今秋の臨時国会にも提出するという。

 朝日新聞のインタビューに答えた。政府が検討中の休日分散化案は、全国を「九州・沖縄・中国・四国」「近畿」「中部・北陸信越」「南関東」「北海道・東北・北関東」の5ブロックに分割。5~6月と9~10月の年2回、西のブロックから順に土日を含む5連休を取る。

 年6日の休みを確保するため、祝日法改正により「こどもの日」「敬老の日」「体育の日」などの祝日を「記念日」とする。

 溝畑長官は「有給休暇の取得が進まないなかで、親と子が一斉に休みを取る時期をつくりたい。分散化で旅行需要がなだらかになれば出かけやすくなるし、非正規労働が多い観光業界の雇用安定にもなる」と、分散化の意義を強調した。

 ただ、年内に法改正が実現しても、11年からの実施にはカレンダーの準備などが間に合わないことから、12年からの実施を目指すという。

 休日分散化に対しては「地域によって休みが違うと会社の業務に支障が出る」といった反発も出ているが、溝畑長官は「旅行の埋蔵需要が引き出され、結果的にプラスの経済効果が大きい。マイナスの影響については、関係者の話をよく聞いて影響を検証し、対応を考えたい」とした。
http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY201004080573.html


この観光庁長官の発言(として報道されているもの)を批判するので、誤解がないよう全文引用しています。

中国と近畿、あるいは、近畿と中部・北陸については、相互に「越境」して通勤・通学している人がいます。
どうやって、「親と子が一斉に休みを取る時期」が作れますか?

北関東と南関東となど、他のブロック間でも絶対にあるでしょう。

どうブロック化するか、という問題ではありません。

どこに境界を引いたとしても、必ず、その線を越えて日常生活で行き来している人はあります。
行政の境界と日常生活圏域とは一致しません。

単身赴任の人や、「カレンダーどおり」に休めない職業の人を除いたとしても、これだけ問題があることに気がつかない。
あるいは、気がついていても無視しようとしているのなら、
この観光庁なるものは不要でしょう。

こういうものを事業仕分けしなくてどうする?