キッズウィーク

首相官邸 平成29年7月18日
大人と子供が向き合い休み方改革を進めるための「キッズウィーク」総合推進会議

 平成29年7月18日、安倍総理は、総理大臣官邸で第1回「大人と子供が向き合い休み方改革を進めるための『キッズウィーク』総合推進会議」に出席しました。
 会議では、キッズウィークについて議論が行われました。
 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「(略)子供たちが家族や仲間とともに休日を過ごし、地域の行事に参加することなどを通じ、絆を深める。子供たちの豊かな心や人間性を育むために重要なことであり、自己肯定感を高める上でも有用だと考えられます。
 このため、大人と子供が向き合う時間を確保することを目指し、来年度から、地域ごとの実情に応じて学校休業日の分散化を図る取組を進めます。キッズウィークの実現です。
 例えば、夏休みや冬休みなどの一部を他の時期に移し、その地域だけのまとまった連休をつくり出す。どこもかしこも交通渋滞というような連休ではなく、家族などでゆっくり過ごすことができる連休です。
 フランスでは、全国を3つの地域に分け、学校休業日を分散して設定しています。日本でも、例えば、渋谷区などにおいては、二学期制を活用し秋休みを設けています。
 このキッズウィークの定着のためには、学校側の努力だけでなく、企業においても、有給休暇の取得が促進される必要があります。キッズウィークは働き方改革と表裏一体の、いわば休み方改革の推進でもあります。これを契機に、子供がおられる方も、おられない方も、有給休暇を取りやすい機運が醸成されればと考えています。さらに、地域振興や経済の活性化、雇用の拡大、観光需要の平準化など、様々な効果も期待できます。正に人を育てる、社会を変える、そんな新たなチャレンジであり、本推進会議はそのエンジンとなるものであります。
 今後、地域の実情に応じた取組にするために、地域ごとに協議会を設置し検討を進めてもらいたいと思います。政府としても、必要な政令改正を行うなど、一丸となってこのキッズウィークがしっかりと定着するよう、取り組んでまいります。」

http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201707/18kidsweek.html


読売新聞(平成29年8月13日)気流(投稿欄)
17歳の男子高校生の投稿より

 安倍首相はこの政策を「休み方改革」の一環としているが、私はあまりよい政策とは思わない。
 外出する家族が増えると、観光地で働くサービス業の人たちが忙しくなる。もしも子どもがいる従業員が全員休んだら、子どもがいない従業員がその分まで働かなければならない。と言って、子どもがいる従業員が働くと、子どもとは一緒に休日を過ごせなくなる。
 政府は、労働者が好きなタイミングで確実に有休が取得できる社会の確立を目指すべきだ。

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文字強調は引用に際して私の判断で行いました。

さて、これも独断で判定させていただくと、高校生の圧勝です。
彼の投稿のような考え方ができる若者が多いのなら、日本の未来は明るいでしょう。

蛇足で付け加えるとすれば、学校の休みのあり方は、
「地域振興や経済の活性化、雇用の拡大、観光需要の平準化など」よりも
「子どもや教育に及ぼす影響」をまず第一に考えるべき
であって、
その観点から(当事者であるこどもたちの意見も踏まえた上で)必要とされる政策なら
必ずしも反対するわけではありません。

もっとも、この問題に限っていえば、安倍首相が悪い、というよりも、観光庁なる役所の責任が重いというべきかもしれません。


以前、私は「休日分散化~越境者の問題」という記事を書きました。
https://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/25099085.html

中国と近畿、あるいは、近畿と中部・北陸については、相互に「越境」して通勤・通学している人がいます。
どうやって、「親と子が一斉に休みを取る時期」が作れますか?
北関東と南関東となど、他のブロック間でも絶対にあるでしょう。
どうブロック化するか、という問題ではありません。
どこに境界を引いたとしても、必ず、その線を越えて日常生活で行き来している人はあります。
行政の境界と日常生活圏域とは一致しません。
単身赴任の人や、「カレンダーどおり」に休めない職業の人を除いたとしても、これだけ問題があることに気がつかない。
あるいは、気がついていても無視しようとしているのなら、
この観光庁なるものは不要でしょう。
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と書いたのですが、このときは、いわゆる民主党政権下です。


「政府が出国時の課税を検討」
https://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/35361297.html

という動きも観光庁関連ですが、この話もなくなってはいないようです。

ここで私は反省して、過去の発言(書き込み)を訂正します。

訂正前 : この観光庁なるものは不要でしょう。
訂正後 : この観光庁なるものは害が多いのでなくすべきです。