鈴木宗男氏 プリゴジン氏を呼び捨て「プーチン大統領がより強い指導力を」ウへの援助には反対姿勢
デイリースポーツ 6/27(火) 23:22配信
日本維新の会の鈴木宗男参議院議員が２７日、公式ブログに新規投稿。プリゴジン氏が率いるロシアの民間軍事会社による反乱が１日で幕引きとなったことで、「プーチン大統領がより強い指導力を内外に示していくことだろう」と予測した。
「ワグネルのプリゴジンの消息がどうなっているのかが、メディアを賑わしているが、プーチン大統領はリーダーシップを発揮し、一日で収めた。」とつづった宗男氏。対するプーチン氏には「大統領」をつけたのに対して、反乱を起こしたプリゴジンは呼び捨てにするなど、プーチン氏支持を強く印象づけた。
続けて「アメリカのブリンケン国務長官は『ロシアに深い亀裂』とテレビインタビューで述べているが、そうだろうか。プーチン大統領がより強い指導力を内外に示していくことだろう。」と米国の見立てを否定し、プーチン氏の指導力の増強を予想。
その上で「一にも二にも停戦に向けて努力するべきでないか。ウクライナに武器を送り資金援助すると戦争が長引くだけである。戦争で犠牲になるのは、子ども、女性、お年寄りが一番多い」と従来通りの主張を繰り返した。
「それぞれ世界でたった一つの命である。命を守るのが政治の役割ではないか。停戦に向けて主要国のリーダーは考えてほしいと願ってやまない。」とも付け加えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4fdec905c553fd1cb3422c59129956e3d115a167
まあ、プリコジン氏の呼び捨てについては、ここで問題にする気はありません。
シリアやアフリカなどで戦争犯罪に相当する残虐行為で有名なワグネルのトップですし。
とはいっても、ロシアの正規軍も、民間人の殺人、少女・幼女を含めたレイプ、略奪、児童誘拐と洗脳、ダムの破壊など、戦争犯罪の総合デパートとなった感はあります。原発の占拠というのもありましたね。
そういえば、傭兵部隊というのはロシアでは違法だったはずで、だからこそウクライナ側の義勇兵として参戦していた外国人に対して「捕虜としての正規の権利を認めない」などと主張していたと思いますが、今回の騒ぎで、ロシアの国費を（違法組織の）ワグネルに投入していたことを、プーチン氏は認めましたよね？
呼び捨てについてなら、問題にするとすれば、ウクライナのゼレンスキー大統領や
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2023/01/07/220413
ゴルバチョフ元（ソ連）大統領に対してでしょう。
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2022/03/20/154853
鈴木氏は、プーチン氏と対立する人物、思想的に合いそうにない人物に対しては、呼び捨てでも、非礼であってもよいと考えているのかもしれません。
さて、本題。
この「ワグネル反乱」問題が、どのように情勢に影響していくかは、まだわかりません。
プーチン氏はプリコジン氏を暗殺したいと考えているかもしれないし、ベラルーシへの「亡命」に見せかけて、北からワグネルをキーウなどに向かわせたいと考えているという見解もネット上にはあるようです。
私は、今回の件については、誰も計画的に考えていたのではなく、偶発的な要素が大きいと思います。事件が起きてから、ウクライナ側の牽制にでも利用しようという考え方が生まれたという可能性は否定しませんが。
判明してきたのは、ワグネルがロシア正規軍の航空機（ヘリなど）を撃墜し、乗員の中には死者もいるということ。つまり、ロシア軍の損失は軽くはない。
（だから、なのかプリコジン氏処分を主張するロシア関係者も少なくない。）
それから、鈴木氏が
「プーチン大統領がより強い指導力を内外に示していくことだろう」
「プーチン大統領はリーダーシップを発揮し、一日で収めた」
などと強調していることからは、もし鈴木氏がロシア側の意向でこのような記事を書いているとすれば、
ロシア側は「プーチン氏の指導力の低下」と見られることを非常に恐れている、ということがわかります。
それはともかく、
「一にも二にも停戦に向けて努力するべきでないか。ウクライナに武器を送り資金援助すると戦争が長引くだけである。戦争で犠牲になるのは、子ども、女性、お年寄りが一番多い」
と鈴木氏は書いていますが、
「停戦に向けて努力するべきでないか」って、ロシア側に主張していますか、鈴木宗男くん。
「戦争で犠牲になるのは、子ども、女性、お年寄りが一番多い」という認識があるのなら、犠牲者を増やし続けているロシア軍（この際、ワグネルも含む）に対して、「やめなさい」と、仮にも「ロシア通」と呼ばれるような国会議員なら、率先して伝えるべきではないですか？
