「ゼレンスキーは常軌を逸している」鈴木宗男氏、岸田首相のウ訪問検討に「行かない方が賢明」
スポニチアネックス 1/7(土) 18:14配信
ロシア通で知られる日本維新の会の鈴木宗男参院議員(74)が7日、自身のブログを更新した。
前日(6日)の夜、岸田文雄首相は6日夜、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談。ウクライナ側から招請のあった自身のウクライナ訪問については検討するとしている。
この件に関し、鈴木氏は「そもそも論として日本の国益の観点からして、ロシアとウクライナどちらが大事だろうか【注1】。北方領土問題があり、漁業交渉があり、肥料の原料、何よりも日本の一番のウィークポイントであるエネルギーの安定供給に、ロシアは日本にとって死活的に大事な国ではないか」とした上で、「この視点から考えてもロシアを批判、非難して何か得ることがあるだろうか」とつづった。
「約束は守る」が民主主義の大前提であるとした説明し、「ミンスク1・2を守らず、ブタベスト覚書の再協議を言い【注2】核を戻せと言わんばかりの話をしたのはゼレンスキーではないのか。約束を履行しない国【注3】のリーダーが正しいというのはいかがなものだろうか。感情論や情緒的にウクライナ問題を考えてはならな」と持論を展開。「岸田総理がウクライナに行くと必ず資金援助の要請があることは目に見えている」とし、「自前で戦えないのに強気な発言をするゼレンスキーは常軌を逸している【注4】。行かない方が賢明」と主張した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/895196fd63940806f0c0532e25a8ffa5fc567e65
まず、岸田首相がウクライナを訪問することについて賛否両論があるのは理解できます。
それ以外は、いつも以上にツッコミどころが多いのですが・・・
【注1】日本の国益の観点からして、ロシアとウクライナどちらが大事
民主主義、法の支配、基本的人権の尊重などの価値観を共有している欧米豪州などの諸国と同様、ロシアよりもウクライナを支援すべきであるのは明らかです。貿易面でも、ロシアよりも米国などの方がずっと重要です。米国などが本気で制裁した場合、直接貿易品目だけでなく金融決済面などロシアが大打撃を受けたことは記憶に新しいところです。
エネルギーの安定供給に重要なのは中東やインドネシア、豪州などといった諸国で、比率的にはロシアは落ちます。
北方領土問題についていえば、鈴木氏、森元首相、安倍元首相など(この3者を並列で扱うのは元首相2人に失礼かもしれませんが)が努力しても、今回のウクライナ侵攻までにロシアは否定的な態度に変わってしまっていましたよね? 2014年のクリミア侵攻で日本が欧米より緩い対応にとどめたにもかかわらず。下手に出ても領土では譲らないというのが、今のプーチン政権です。
【注2】ミンスク1・2、ブタベスト覚書
以前の記事にも書いています。
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2022/12/20/211448
ブダペスト覚書については、2014年のクリミア武力併合で、ロシア側が最初に破っています。
また、ミンスク合意(ミンスク議定書、及びそれが破綻した後のミンスク2)については、それこそ双方に言い分があるでしょう。
少なくとも、親ロシア勢力側に履行違反があったことは確実です。
【注3】約束を履行しない国
ロシアの前身のソ連は、約束を破って日ソ中立条約を破棄し日本に宣戦布告しました。
また、日ソ共同宣言にかかわらず2島引渡しの約束すら反故にしようとしています。
その他、ソ連やロシアが約束を履行していない事由は多数あるはずです。
前述のブタベスト覚書は、確実に破っていますね。
【注4】ゼレンスキーは常軌を逸している
気に入らなくても一国の元首を日本の国会議員が呼び捨てにするのは適切かどうかという問題がありますが・・・
常軌を逸しているのは、国連憲章などに反して国境を越えて武力行使し、幼女やローティーンも含めて強姦し、親のいる子どもたちを含めて多数のウクライナ国民を拉致し、原発を占拠し、ウクライナ軍に勝つ自信がないからか病院など民間施設をミサイル攻撃しているプーチン氏の方なのは明らかです。