カーリングの話題2件

カーリング】日本代表リンドコーチ1年続投 北京五輪ロコ・ソラーレを銀に導いた手腕評価
日刊スポーツ 5/31(火) 4:45配信

ロコ・ソラーレなどカーリング日本代表を指導する“J・D”ことジェームス・ダグラス・リンド氏(37)が、来季も日本代表コーチを続投することが30日に分かった。契約期間は6月1日から1年。

カナダ出身のリンド・コーチは、13年7月に来日。ロコ・ソラーレが女子日本代表として出場した18年平昌オリンピック(五輪)では銅メダル、今年の北京五輪では銀メダルに導いた。

日本代表コーチとして、本場仕込みの技術、戦術、そして精神力を高めてきた手腕が改めて評価された。
https://news.yahoo.co.jp/articles/95ffe881dd08ddfe820bb5001485e144884242c5

 


まずはよかったです。
ロコ・ソラーレだけでなく、ソチ五輪で当時の日本代表・(北海道銀行フォルティウスのコーチも彼だったはず。
平昌五輪では男子のSC軽井沢クラブのコーチでもあったと思います。
北京五輪タイムアウトでは、彼が英語でしゃべり、ロコのメンバーが日本語で返す、というシーンもあったみたいで(英語堪能な吉田知那美選手は英語だったかも)、他チームが代表になったとしても競技に必要なコミュニケーションは取れるでしょう。

スピードスケートの名コーチであるヨハン・デビット氏が残念ながら日本から離れることになり、リンド氏についても心配していたのですが、ひと安心。
でも、なんで1年だけ?

 


カーリング】貝森会長 さらなる代表強化へ「選抜制も含めて、選考方法を検討していくべきかも」
東スポWeb 5/31(火) 6:15配信

 ブームで終わらせないためには――。北京五輪で女子日本代表ロコ・ソラーレ(LS)が銀メダルを獲得し、カーリング人気が再燃。29日に閉幕した日本選手権もLSの優勝で盛り上がりを見せた一方で「4年に1度の競技」との見方も少なくない。そこで日本協会の貝森輝幸会長を直撃。五輪金メダルに向けた強化策、競技普及への課題など、カーリング界の現状を語った。

 日本史上初となる銀メダルから約3か月。新たな歴史が刻まれた一方で、近年は欧州勢が躍進。決勝では選抜制を敷いた英国に敗れた。貝森会長は「選抜制という考え方もあるが、今後はそれも含めて代表の選考方法を協会内で検討していくべきかもしれない」と新たな強化プランを模索する構えだ。

 さらに「ほとんどのチームがカーリング大国のカナダを中心に遠征を行っていたが、世界選手権、五輪で対戦するチームはほぼ欧州の国。スタッフからも『これからは欧州にも目を向けていかないと、世界大会で欧州の強豪国と戦えなくなってしまう』とのリポートも上がっている」。今後はカナダだけでなく欧州にも各チームを派遣するなど、対応力を磨くための環境を整える方針だ。

 すでに4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向けた戦いは始まっている。一方で、未来の発展のためには土台となる競技普及も欠かせない。貝森会長は「日本にカーリングができる施設が非常に少ない。専用施設が13個しかないし、それ以外のアイスリンクでできる場所があっても、できる時間帯や頻度が限られている。カーリングに興味を持った方々がいざ始めようと思っても、なかなかできない状況が一番の悩み」と課題を挙げた。

 ただ、裏を返せば伸びしろも大きいということだ。「全国で競技ができる施設がまずはできてほしい。そしてジュニアの頃からしっかりカーリングになじんでもらって、競技人口も大きく増えたら。そして、指導者の体制も構築して、五輪の全ての種目(男子、女子、混合ダブルス)で金メダルを取ってほしい」

 今回のカー娘フィーバーは、あくまでスタートライン。目の前の課題を一つずつクリアし、世界の頂点を目指していく。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e26911a6abf10529c4f1c87aa627dec4ecda686e

 


東スポの記事を全文引用して批判というのも大人げないとは思いますが、これ、「選抜制」云々というのは、東スポ側が強引に誘導した可能性があります。
(貝森会長がどう話したか、という具体的な言葉が不明確なので、断定はできませんが。)

どうも、マスメディアとかビジネス界とか、カーリングとは直接関係のない世界に、「選抜制」を主張する人間がいるようです。
某巨大掲示板にもいますが、少数派ではあるようです。)
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2022/05/04/220428

 

少なくとも女子代表チームについては選抜制は無用ということは、今季の五輪や日本選手権で、より明らかになったと思います。
これについては、また別記事にするつもりなので、それ以外についてツッコミを入れれば・・・

 

「近年は欧州勢が躍進」って、もともと欧州勢とカナダが強いんです。
日中韓というアジアの新興国が、なんとかメダル争いできるところに食い込んできただけ。
バンクーバー五輪で中国が銅、平昌五輪で開催国の韓国が銀、あとは日本が(全てロコですが)平昌、北京と連続メダルを取りました。


「選抜制を敷いた英国」って、実際はミュアヘッド選手のチームに、不足したリードとフィフスを加えただけですが、予選の成績は日本と同じ5勝4敗。
他の強豪国(欧州や中韓など)の中には、「日本の躍進に危機感」という意識があったとしてもおかしくはありません。

 

カナダについては、北京五輪でも日英と同星で、つまり十分強くて、かつ、五輪代表以外に強豪チームが山ほどあります。
グランドスラムには「欧州の強豪国」が多数参加しています。
「欧州の強豪国」がカナダから足が遠ざかった、という事態が起きれば、そのときに欧州派遣でもなんでも支援してやってください。
協会の金でも、東スポの金でもかまいませんから。

 

なお、「日本にカーリングができる施設が非常に少ない」ということについては、同意します。
「全国で競技ができる施設がまずはできてほしい」ですから、施設の整備をお願いします。東スポの金でかまいませんから。
あ、なるべく北海道や長野以外の、西日本みたいな環境で整備してくださったらうれしいな。

世界禁煙デー

世界禁煙デー」 若い世代への啓発を重点的に
NHK関西 NEWS WEB 05月31日 16時36分

5月31日は「世界禁煙デー」です。
たばこは若いころから吸い始めると特にリスクが高まることから、大学生にたばこの害を伝える呼びかけが大阪・吹田市で行われました。

5月31日はWHO=世界保健機関が定めた「世界禁煙デー」で、厚生労働省はこの日からの1週間を「禁煙週間」としていて、各地で啓発活動が行われます。
これにあわせて、大阪・吹田市では市内にある関西大学で、市の職員が市のマスコットキャラクター「すいたん」とともにたばこの害を伝えるチラシを学生に配布しました。
また、たばこが外見的にも老化を早めてしまうことを知ってもらおうと、吸う人と吸わない人に分かれた40歳の双子の顔を再現した写真も用意して、学生に紹介していました。
若いころから吸い始めるとニコチンへの依存やがんのリスクがより高くなることから、厚生労働省はことしの「禁煙週間」では若い世代への啓発を重点的に行うことにしています。
民法の改正で先月(4月)から成人年齢が18歳に引き下げられましたが、20歳未満の喫煙は禁止されています。
19歳の男子学生は「周りでは吸っている人が多いけど、自分は吸わないようにしようと思う」と話しました。
呼びかけを行った吹田市健康まちづくり室の今井里佳さんは「学生たちに関心を持ってもらえる機会になったのではと思う」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220531/2000061764.html

 


念のため。
20歳未満の喫煙は法律で禁止されていますし、若い時期から吸うのは、健康への影響がより大きいとは思いますが、20歳になったら吸ってもよい(健康への悪影響が少ない)とは思わない方がいいです。

「ずっと吸ってきて、今さら禁煙できない」というようなお年寄りはともかくとして、どの年齢層でも喫煙歴のない人は始めるべきでないし、勧めるべきではありません。

 

ところで、NHKのこの放送では、「近畿各府県の喫煙率」というのも紹介されていました。

概要としては、

 

・喫煙率は減少傾向。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、2019年の時点の喫煙率は全国で18.3%。
・近畿の2府4県では、喫煙率の低かった順に▼奈良が15.3%(全国1位)、▼兵庫が15.7%(同2位)、▼京都が15.8%(同3位)、▼滋賀が16.0%(同6位)、▼和歌山が17.5%(同17位)、▼大阪が19.1%(同34位)。

・大阪を除く5つの府県はいずれも全国平均より低い。
・この調査は3年ごとに行われていて、奈良は2013年から3回連続で全国で最も喫煙率の低い県になっている。

 

まあ、低い府県はいいのですが、関西で大阪だけ高いのはなぜでしょう?

 

そういえば、大阪市長は、わざわざ公用車の中で喫煙していましたよね?

 

新型コロナで喫煙者の重症化率が(非喫煙者よりも)高いのは報道されていたと思いますが、大阪府の人口あたり死亡者数が多いのは(たしか全国1)、喫煙率も関係しているのでしょうか?
単純な要因ではなさそうな気もしますが、調べてみる価値はありそうに思いますが。

ロコ・ソラーレ優勝、中部電力準優勝

日本カーリング選手権の女子は、ロコ・ソラーレの優勝で終わりました。
準優勝は中部電力で、結局は、五輪代表チームと世界選手権代表チームがワンツーを占めるという結果になりました。

 

 

それで思ったのですが、「フォルティウスの不振」は、実戦から遠ざかっていたことが一因ではないでしょうか?


上の表中で、ブロック代表となっているチームは、各ブロックを勝ち抜く過程で真剣に戦っています。
ワイルドカード」は、この場合は最終予選みたいなもので、日本選手権の大会直前まで戦っていました。

「世界選手権枠」の中部電力は、もちろん3月の世界選手権で高レベルの実戦経験があります。
そして、「前年度準優勝」でシードされているはずのロコ・ソラーレは、12月の北京五輪世界最終予選、2月の北京五輪、そして4月のカナダの大会(グランドスラム)と、緊張ある大会の連続でした。

 

フォルティウスは、といえば、11月のパシフィックアジア選手権に優勝してからは、少なくとも他のチームと同レベルの実戦はなかったように思います。
今回は、ロコ・ソラーレ北海道銀行との対戦のときの強さと、中部電力などに大差で負けたときの弱さと、変動が大きかったのではないでしょうか。
もちろん、練習はしなかったはずはないと思いますが、この不安定さは、実戦から遠ざかっていたことに関係がありそうに思うのですが・・・

 

まあ、素人の思いつきですし、深入りはしません。


全般としては、若いチームなどで活躍する選手が見られ、楽しみが多かった大会でした。
5月下旬まで、という、例年にない長いカーリングシーズン。
みなさん、お疲れさまでした。

プレーオフ進出者が決定

日本カーリング選手権は、予選リーグ(ラウンドロビン)が終わりました。

 

 

女子の最後の枠は、フォルティウスが(最終戦で負けたものの)なんとか滑り込みました。
強いときは「新2強」とでもいうべきロコ・ソラーレ北海道銀行を破る力をもっているのに、4強、5強以外のチームに競り負けるという不安定さ。ミスも目につきました。

フィロシーク青森、SC軽井沢クラブは健闘といってよいでしょう。強豪と目されたチームを食いました。
札幌協会も、本来のスキップが出場できなくなったというハプニングがありながら、富士急やフォルティウスを含めての3勝は立派。
一方、富士急は本来のスキップがフィフスに回ったのが響いたのでしょうか。
チーム広島は、西日本というハンディの中で頑張ったと思いますが、全敗に終わりました。


男女のプレーオフと準決勝以降の放送・配信予定は、こちらに出ているか、今後掲載される予定です。
https://japan-curling.jp/schedule/

 

現在、判明している情報は次のとおりです。

 

青が男子、赤が女子というのもどうかと思われる方がある時代でしょうが、男女で同一名称のチームもあり、わかりにくいかもしれないので。

 

BSが見られない、という方、ユーチューブで応援サイトや解説サイトも出る可能性があります。

スーパーショットの応酬

日本カーリング選手権は、予選リーグ(ラウンドロビン)が大詰めを迎えています。

 

女子は、今日の午前でロコ・ソラーレ北海道銀行、1敗同士が激突しました。
ロコが4エンドに3点取れば、道銀が5エンドで3点返すという展開で、ロコが序盤のスチールによる1点リードを保つ形で、第7エンドに。

 

図1は、道銀のスキップ・田畑選手の最終投の直前。
(いつもの画面と違って、ストーンは下側から上側に向かって投げられます。)
このままでは、黄色(ロコ)がNo.1~5を占めていて、道銀は大ピンチです。
田畑選手は、3時方向の黄色を弾き、投じた赤をハウス中央に寄せました(ヒットアンドロール・図2)。

 

これで、赤がNo.1に。しかも、周囲に石が多く(ほぼロコの黄色石ですが)直接的には出しにくい位置を占めました。
一転、道銀がスチールのチャンスです。

 

ここで、ロコの藤澤選手の最終投。
8時方向の赤を弾き、投じた黄色はハウス中心の赤を弾き出しました。周囲の黄色は動かすことなく(図3)。


これでロコは大量5点獲得。
北海道銀行はコンシード。ロコ・ソラーレが10-4で勝利しました。

 

スーパーショットにスーパーショットで返す。
将棋でいえば、「詰めろ逃れの詰めろ」に「詰めろ逃れの必死(必至)」で返すようなもの。
テニスでいえば、クロスの厳しいアングルショットに追いついてダウンザラインのパッシングで返すようなもの、でしょうか。

 

最終的に点差はつきましたが、競った好ゲームだったと思います。

 

これで完全に目が覚めたか、というロコ・ソラーレでしたが、夜の試合ではフィロシーク青森に差を詰められ、最終エンドでなんとか勝ち切りました(フィロシーク青森が力を出し切ったのもあるでしょう)。一方、道銀は完勝。

そして、フォルティウスがSC軽井沢に苦杯。

 

 

明日のゲームを待たずに、ロコの1位通過が確定(道銀、中電と並んだとしても直接対戦で両チームに勝っているため)。同様に、道銀の2位、中電の3位通過が確定。

富士急以下は予選通過の可能性がなくなりました。SC軽井沢は勝てば自力通過(相手が厳しいですが)、負けてフォルティウスが札幌協会に勝てばフォルティウスが滑り込み。この2チームが負けてフィロシーク青森が勝てば、これら3者のDSC勝負となりますが、はたして。

日本選手権2022予選前半終了

日本カーリング選手権は、予選リーグ(ラウンドロビン)進行中です。
女子は前半が終了しました。

 

 

「4強」のうち、本命のロコ・ソラーレは4戦全勝で首位。
フォルティウスは他の2強(中部電力、富士急)に負けましたが、「因縁の古巣」北海道銀行を破って3勝2敗。
富士急は本来のスキップが「おめでた」予定でフィフスに回るというハンディも影響したか、2勝2敗。
中部電力は、初戦のロコはともかく(接戦でした)、北海道銀行に苦杯で、やはり2勝2敗。

 

北海道銀行は、4強に次ぐ存在とは見ていましたが、4勝1敗で2位につけています。
フィロシーク青森も好調で3勝2敗ですが、終盤の「3強」3連戦を残しています。
SC軽井沢クラブは、「妹分」のジュニアチームが世界ジュニア選手権で優勝したことに刺激を受けていないはずはないと思いますが、やはり後半に「3強」を残しているのが厳しいところ。

 

札幌協会は、本来のスキップが体調不良で出場不能というハプニングにもかかわらず、予選を勝ち抜いてワイルドカード出場。4連敗は厳しいですが、ロコ戦は接戦でした。
チーム広島は、前半のカードが厳しいこともあり、5連敗。西日本というのは、カーリング界ではハンディになるとは思いますが、どの程度巻き返せるか。

 

状況によっては、26日には1位が確定する可能性がありますが、4位までに入ればプレーオフに進出できるので、まだ多くのチームにチャンスはあります。

世界ジュニア選手権で初の金

カーリングSC軽井沢クラブジュニアが世界一 日本代表では全カテゴリー通じ史上初
日刊スポーツ 5/23(月) 0:27配信

カーリング:世界ジュニア選手権>◇22日◇決勝◇スウェーデン

21歳以下の若手選手による世界一決定戦で、女子日本代表として23年ぶりに決勝に進出したSC軽井沢クラブジュニアが、初優勝を飾った。決勝でスウェーデンを7-4で下した。カーリングの日本代表が世界一となるのは、男女や世代別を問わず全カテゴリーにおいて史上初めて。

リードの山本冴がスキップを務め、セカンド上野結生、サード三浦由唯菜、フォース上野美優、リザーブ荻原詠理の布陣で臨み、快挙を達成した。

世界ジュニア選手権では、今大会で同行した小笠原歩コーチや、日本選手権に出場中の船山弓枝フォルティウス)らがメンバーだったシムソンズが、98、99年に獲得した銀メダルを超えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/576d04117d404ca18265b9b3ea7b1f73f26e0253

 


メンバー中、三浦由唯菜選手は他チーム(名寄協会)からの派遣ですが、フィフス(リザーブ)だけではなく、荻原選手と交替しながらサードとして出場しています。
(だから、荻原選手がサードとして出場した試合もあります。)

 

それにしても、金はすごい。
カーリングの銀メダルは、日刊スポーツの記事にあるシムソンズが同じ大会(世界ジュニア選手権)で連続獲得したとき(これもすごいことなのですが)、ロコ・ソラーレが2016年世界選手権とこの間の北京五輪で獲得したとき、があります。
なお、2016年のユース五輪リレハンメル大会)のカーリング競技では、日本代表としてではありませんが、松澤弥子選手がスイスの男子選手と組んでミックスダブルスの金メダルを獲得しています。
(日本でもスイスでもなく、混合チームとしての扱いのようです。)

 

日本のメディアでは、今のところ詳しい状況がわからないみたいなので、世界カーリング連盟あたりのウェブサイトから情報獲得して表を作成。