日本列島の人々

今思えば、台風21号ぐらいから、自宅には被害がなかったにもかかわらず、ちょっとおかしかったのですが、
北海道の地震と停電で、気分が滅入っていました。

6月の大阪北部地震、7月の西日本豪雨、8月は山形県の大雨。
2月には、福井などの豪雪もありました。

ちょっと感情移入しすぎたのか、我が国の行く末の不安が大きくなったのか。


でも、日本列島は、もともと災害が多かった、のだろうと思います。


アフリカの大地溝帯あたりで進化したホモ・サピエンスは、一部がユーラシア大陸に移動し、
たぶんヨーロッパ周辺でネアンデルタール人などと混血し、
オーストラリア大陸や北米、南米、太平洋の島々などにも広がっていきました。

ごく一部が、舟や北の凍土経由で日本列島に入ってきたのでしょう。

そこは、(大陸と比べれば)温暖湿潤な気候で、植物の生育もよく、人間が狩猟できそうな小動物が多い割に、
猛獣は少なかった(クマや、絶滅したとみられるオオカミぐらい)と思われます。
のちに、稲を栽培する技術を持った人々も移住してきました。
コメもよくでき、西南日本から徐々に北に広がっていきました。

その代わり、といってよいかどうかわかりませんが、台風などの熱帯低気圧は襲来するし、
温帯低気圧は前線を伴ってやってくるし、ときに豪雪、火山地帯で地質活動も盛んなため地震も頻発。

こういう土地柄で、いがみ合うよりは助け合った方が生き残る確率が高い、ということだったのではないでしょうか。

気候など、自然状況が異なれば、また違う文化が生まれたかもしれません。

今、日本列島に住んでいる人々は、たとえば北海道の中のアイヌ系の人たちを含めて、
さまざまな災害の中を生き抜いてきた人々の子孫です。

雨が多いとき、雪が多いとき、干魃が多いとき、火山の噴火や地震が多いとき、いろいろあったと思いますが、
あまり悲観しすぎず、今できることを少しずつやっていこうか、と思っています。