水害の記憶3

我が家の周辺は、床下浸水からそこそこ床上ぐらいまで、というような状況でしたが、
離れた地域(たとえば河川の対岸とか、さらにその川に合流している小さな川の流域とか)では、
もっと大きな被害が出ていました。

1階の天井近くまで、あるいは2階の床ぐらいまで浸水した建物もありました。

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ずっと後になって気がついたのですが、
過去に水がよく浸いた地域では、周辺部の山に近いあたりに石垣などを積み上げて、その上に昔からの農家住宅とでもいうような家が建っていました。
道路や田畑がある平地から見れば、1階の高さに相当するようなところに基礎が来て、その上に1階、2階と建築するような感じです。

一方、比較的新しい一戸建て住宅や集合住宅は、いくらかは盛土するものの、昔からの住宅に比べるとずっと低い位置に建っていました。
こういう家屋、特に1階にしか住居がないアパートの住人などは、水が来るまでにさっさと避難しないと大惨事です。
こういうアパートの家主さんに話を聴く機会がありましたが、みなさん(2階の住人を含めて)早めに避難して、家財はともかく人間は無事だったということでした。

死傷者が出なかったから言えるのですが、こういう地形、高低差、歴史的、伝統的な人々の住み方、みたいな視点は、ちょっとブラタモリの感覚に似てるな、などと思ったりしました。

(たぶん、つづく)