台風21号も心配ですが、山形県などではたびたび浸水被害を受けている地域もあります。
ことしのように、何度も、ということになると、避難する方も負担が大きくなります。
それでなくても、高齢者や障害者(障害の内容によりますが)は避難することに抵抗があったりします。
1)避難場所までの移動に制約があること
一般に、歩くのが遅かったり、歩行自体が困難な場合もあります。
2)避難先での環境が高齢者等の生活にあまり適さない場合があること
学校の体育館などでは、冷暖房設備がなかったり、トイレへの行き来、オムツ交換その他の事情もあります。
2については、前記事で書いたような短期入所としての利用や福祉避難所では緩和されると思います。
また、外部への避難(水平避難)に対して、自宅の2階以上への避難(垂直避難)という方法もあります。
とは言いながら、7月の西日本豪雨では2階に避難する間もなく1階で亡くなった方もありましたし、
避難そのものをしないで済むような方法はないものでしょうか?
そのひとつの方法は、安全な場所に住み替える、ということ。
もちろん、個人の力(資金力)であらゆる災害に対して安全な環境を用意する、ということは難しいと思われますが、たとえば居住系サービスを利用する、というようなことは考えられます。
私は、実は、現在の居住系サービスのあり方はあまり好きではありません(居住系サービスの人たちが悪いことをやっている、などという意味ではなく、実際は入所施設的な性格があるのに「在宅サービス」に含まれる、とするような国の言い分に疑問)。
でも、もし、ケアハウス、有料老人ホーム、サ高住などの利用を考えていて、それらの建物が災害に強いようなら、そして現在の住居が頻繁に避難勧告等が出るような環境なら、この際、移ってしまうという選択もあり得るでしょう。
もうひとつの方法としては、地域の防災力自体を高めることが考えられます。
豪雨災害に対してなら、たとえば河川改修などにより、浸水被害が起きる確率を下げること。
公共土木施設災害復旧事業なら、災害で被害を受けた箇所を原型に復旧するのが一般的ですが・・・