ついでに介護ロボットのことなど

最近の、ちょっと(ではないかもしれない)わかりにくい記事は、もともとは、

「(大人口を抱える)市場の近くで生産する方が有利なので、人口減が予想される日本の将来は容易ではない。」

というまっとうなご意見に、

そういう要素もあるけど、そうともいえない要素も考えられますよ、

と思ったことがきっかけになっています。

記事立てした内容を読み返すと、当初の意図から逸脱してきていますが(苦笑)


********************


そういえば、別の人のブログでも、ちょっとしたズレを見かけたことがあります。

管理者は、記事を読む限り、
・介護ロボットなど福祉機器が普及していくことは歓迎されるべき
・だが、それによって介護現場のマンパワー不足に対応できるわけではない
という意見のように思われます。

それは、現時点では、妥当な意見だろうな、と私も思います。

それに対していくつかコメントが寄せられていますが、
・介護ロボットは軍事技術研究の隠れ蓑
とか、
・介護現場の人員不足は低賃金等によるものであって、腰痛によるものはごく一部
というものもあります。

まあ、人様のブログのコメントですし、管理者は何も触れていない(コメント返しはない)ので、私が論評するほどのこともないのですが。

まず、介護ロボットに限らず、民生用の技術が軍事(防衛)産業などに転用される現象は、多くの国や時代で見られます。
ある意味、軍事技術というのは、その国や地域の総合力ですから。
ただ、軍事技術から民生用の技術が導入されたりする面も多いです。
というより、これまでの人類史では、各国とも福祉予算などより軍事予算の方が確保しやすい傾向がありましたから、軍事技術から民生用への導入の方が多かったとも考えられます。
どっちにしても、介護ロボット開発推進に関する最近の国の動きについては、「軍事技術研究の隠れ蓑」というのは当たっていないと私は思いますが。

また、介護現場から離れた労働者のうち、どの程度が腰痛を原因としているか、というのは、統計の取り方によって差があるかもしれません。
ただ、腰痛が(も)理由になっている離職が一部でもあれば、介護ロボットなど福祉機器の普及というのは全く意味がないとはいえないでしょう。
「福祉機器を普及させれば介護現場の労働環境の改善を行わなくてもよい」ということにならないのは、もちろんですが。

いずれにせよ、介護ロボットなどの普及については肯定的と見られる記事に対して、
介護ロボット自体に対して否定的(あるいは消極・懐疑的)なコメントが寄せられていて、
しかもコメント者自身はブログ管理者と同意見であると感じておられる様子がうかがえるところが、
ちょっとおもしろいなあと思いました。

で、私自身は、こういう記事を書いたことがあります。
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/32045368.html

その記事にある表現でいえば、

●自立支援型
 歩行・リハビリ・食事・読書など介護される側の自立支援をするロボット。

これが、もっとも興味があります。

要介護高齢者であれ、若年からの障害者(児)であれ、従来介護されてきた人たちが、自分の意志でダイレクトに動けるようになること。

そういう存在の介護ロボットが実用化されるのなら、そしてそれが安全なものなら、それが一番。

それは(それこそ、現地の文化、生活習慣に配慮した上で)諸外国に輸出可能でしょうし、
そういうものが普及するのなら、介護現場のマンパワーの問題も、状況が変わってくる可能性はあると思います。