入浴介助で介護士が脱水症に

入浴介助で介護士が脱水症に、保健福祉大が調査・注意喚起/神奈川
(2012年11月19日 神奈川新聞)
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1211190006/

結果は、
介護施設で入浴介助をする際、介護福祉士が軽い脱水症になっている可能性が高い。」

以下、記事をまとめて箇条書きで抜き出します。

横浜市内と海老名市内の老健施設3箇所で調査。
・入浴介助作業の前後に体重や血圧などの検査を行い、その変化を調べた。
・全施設、全期間を通じた平均値では、入浴介助作業は気温27・3度、湿度85・7%の高温多湿の環境で、約2時間半かけて行われている。
・計41人の介護福祉士中35人が作業後に喉の渇きを訴えた。
・体重60キロの人で1時間当たり約200ミリリットルの水分が喪失されていた
・一方で1時間当たりの飲水量の平均値は61ミリリットルにとどまっていた。
・口腔粘膜の水分量の平均値は、介助前は26・7%(正常値)→介助後は23・9%(喉が渇くレベル)
・自覚症状は少ないが、体内水分量が減った“かくれ脱水”の状態になっている。
・時間当たりの介助人数が多い施設の介護福祉士ほど、水分喪失量が多い傾向。
・季節ごとに差はなく、体内水分量の喪失は全季節を通じてみられた。

担当した同大学教授で神奈川県立がんセンター麻酔科非常勤医師の谷口英喜教授の話として、
「入浴介助の際には、介護福祉士も1時間置きにコップ1杯の水分を補給して」
介護福祉士は冬でも脱水症になるような環境で働いていることが分かった。高齢者の安全を守るためにも、介護福祉士の健康管理と労働環境の整備が必要だ」
ということです。
 
状況が全く同じということではないでしょうが、訪問系サービスでの入浴介助でも、注意は必要でしょうね。
介護報酬を上げるのは容易でないにしても、労働環境の改善については、可能な部分もあるのではないでしょうか。