地方の自主性なんとか通知2

障発0902第2号
平成23年9月2日
各 都道府県知事/指定都市市長/中核市市長 殿
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長
 
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
     の施行について
 
 今般、「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」(平成23年法律第105号。以下「整備法」という。)が、平成23年8月26日に成立し、平成23年8月30日に公布されたところです。
 これに伴い、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部が所管する法律が改正されることとなりました。改正の趣旨、内容等は下記のとおりとなりますので、その周知徹底を図るとともに、適切な対応方御配慮いただきますようお願い申し上げます。
 
 
第1 改正の趣旨
 
 整備法は、地域主権戦略大綱(平成22年6月22日閣議決定)を踏まえ、地域の自主性及び自立性を高めるための改革を総合的かつ計画的に推進することを目的とするものである。
 なお、整備法により改正された法律のうち、障害保健福祉部所管のものは以下のとおりである。
児童福祉法(昭和22年法律第164号)
身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)
知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)
障害者自立支援法(平成17年法律第123号)
 
第2 改正の内容
 
一 児童福祉法の一部改正(整備法第22条関係)
 
(1)指定障害児通所支援事業者の指定
  イ 都道府県は、指定通所支援事業者の指定の申請者に関する基準を条例で定めるものとすること。
  ロ イの条例を定めるに当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとすること。
(2)指定障害児入所施設の指定
  イ 都道府県は、指定障害児入所施設の指定の申請者に関する基準を条例で定めるものとすること。
  ロ イの条例を定めるに当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとすること。
 
二 身体障害者福祉法の一部改正(整備法第30条関係)
 
(1)市町村は、身体に障害がある者の福祉の増進を図るため、身体に障害のある者の相談に応じ、及び身体に障害がある者の更生のために必要な援助を行うこと((2)において「相談援助」という。)を、社会的信望があり、かつ、身体に障害のある者の更生援護に熱意と識見を持っている者に委託することができること。
(2)都道府県は、障害の特性その他の事情に応じた相談援助を委託することが困難であると認められる市町村がある場合にあっては、当該市町村の区域における当該相談援助を、社会的信望があり、かつ、身体に障害のある者の更生援護に熱意と識見を持っている者に委託することができること。
 
三 知的障害者福祉法の一部改正(整備法第39条関係)
 
(1)市町村は、知的障害者の福祉の増進を図るため、知的障害者又はその保護者の相談に応じ、及び知的障害者の更生のために必要な援助を行うこと((2)において「相談援助」という。)を、社会的信望があり、かつ、知的障害者の更生援護に熱意と識見を持っている者に委託することができること。
(2)都道府県は、障害の特性その他の事情に応じた相談援助を委託することが困難であると認められる市町村がある場合にあっては、当該市町村の区域における当該相談援助を、社会的信望があり、かつ、知的障害者の更生援護に熱意と識見を持っている者に委託することができること。
 
四 障害者自立支援法の一部改正(整備法第54条関係)
 
(1)指定障害福祉サービス事業者
  イ 都道府県は、指定障害福祉サービス事業者の指定の申請者に関する基準を条例で定めるものとすること。
  ロ イの条例を定めるに当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとすること。
(2)指定障害者支援施設
  イ 都道府県は、指定障害者支援施設の指定の申請者に関する基準を条例で定めるものとすること。
  ロ イの条例を定めるに当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとすること。
(3)市町村障害福祉計画
  イ 市町村障害福祉計画においては、指定障害福祉サービス又は指定相談支援の種類ごとの必要な見込量の確保のための方策及び地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項について定めるよう努めるものとすること。
  ロ 市町村は、市町村障害福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。
(4)都道府県障害福祉計画
 都道府県障害福祉計画においては、区域ごとの指定障害福祉サービス又は指定相談支援の種類ごとの必要な見込量の確保のための方策、区域ごとの指定障害福祉サービス又は指定相談支援に従事する者の確保又は資質の向上のために講ずる措置に関する事項、指定障害者支援施設の施設障害福祉サービスの質の向上のために講ずる措置に関する事項及び地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項について定めるよう努めるものとすること。
 
五 その他
 一(1)・(2)、四(1)・(2)に係る条例の制定主体及び育成医療の支給認定等についての権限移譲については、今後別途政令等で定めるものとすること。
 
第3 施行日
 第2に掲げる改正(育成医療の支給認定等についての権限移譲は除く。)は、平成24年4月1日から施行すること。ただし、障害者自立支援法の一部改正(障害者自立支援法第88条及び第89条の改正規定に限る。)の施行の日は、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律(平成22年法律第71号)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日とすること。
 
第4 経過措置
 
一 児童福祉法の一部改正に伴う経過措置(整備法附則第15条関係)
 第2の一の規定の施行の日(平成24年4月1日)から起算して1年を超えない期間内において、第2の一の規定による改正後の児童福祉法(以下「新児童福祉法」という。)第21条の5の15第2項第1号(新児童福祉法第24条の9第2項において準用する場合を含む。)に規定する都道府県の条例が制定施行されるまでの間は、児童福祉法第21条の5の15第3項(新児童福祉法第24条の9第2項において準用する場合も含む。)に規定する厚生労働省令で定める基準を満たす者は、当該都道府県の条例で定める者とみなすこと。
 
二 障害者自立支援法の一部改正に伴う経過措置(整備法附則第25条関係)
 第2の四(1)及び(2)の規定の施行の日(平成24年4月1日)から起算して1年を超えない期間内において、第2の四(1)及び(2)の規定による改正後の障害者自立支援法(以下「新障害者自立支援法」という。)第36条第3項第1号(新障害者自立支援法第37条第2項及び第38条第3項において準用する場合を含む。)に規定する都道府県の条例が制定施行されるまでの間は、障害者自立支援法第36条第4項(新障害者自立支援法第37条第2項及び第38条第3項において準用する場合を含む。)に規定する厚生労働省令で定める基準を満たす者は、当該都道府県の条例で定める者とみなすこと。