訪問看護/ステーションと医療機関の違い

今さらかもしれませんが、訪問看護ステーションと、医療機関(病院・診療所)の訪問看護とを比較してみます。


1 通常の指定か「みなし」指定か


訪問看護ステーションの場合には、他の居宅サービスなどと同様、通常の指定手続きが必要です。

医療機関は(特に辞退の申し出をしない限り)訪問看護訪問リハビリ、居宅療養管理指導、それに通所リハビリについては指定を受けているとみなされます。


2 看護職員の人員


訪問看護ステーションでは、看護職員(保健師・看護師・准看護師)が常勤換算2.5人以上必要です。
(PT・OT・STもサービスを提供することは可能ですが、この「常勤換算2.5人以上」に含めることはできません。)

医療機関の場合には、看護職員何人以上という規定はありません。


3 管理者(訪問看護ステーションのみの規定)


訪問看護ステーションの管理者は、原則として常勤専従の保健師か看護師である必要があります。
(専従要件については、他のサービスの管理者と同様に、支障がない場合にはステーションの看護職員、または同一敷地内の管理者・従業者と兼務することが認められています。)

なお、管理者の長期間の傷病又は出張等の緊急やむを得ない理由がある場合には、
「老人の福祉の向上に関し相当の知識、経験及び熱意を有し、過去の経歴等を勘案して指定訪問看護ステーションの管理者としてふさわしいと都道府県知事に認められた者」であれば、保健師・看護師でなくても訪問看護ステーションの管理者に充てられるとされています。

また、訪問看護ステーションの管理者は、医療機関における看護や訪問看護、または健康増進法などに基づく訪問指導の業務に従事した経験のある者である必要があります。


4 主治医との関係


訪問看護ステーションの場合には、訪問看護の提供の開始に際し、主治医の指示書が必要です。
また、訪問看護計画書や訪問看護報告書を主治医に提出し、密接な連携を図らなければならない、とされています。

医療機関の場合には、主治医の指示書訪問看護計画書・訪問看護報告書の提出は、診療録その他の診療に関する記録への記載をもって代えることができます。


5 指示書等の有効期間


訪問看護ステーションの場合は、主治医の指示書の有効期間内に提供した訪問看護について算定できることになっています。

医療機関の場合には、指示を行う医師の診療の日から1月以内に行われた訪問看護について算定できることになります。
なお、別の医療機関の医師(仮にA医院のB医師)から診療情報提供を受けて訪問看護を実施した場合には、診療情報提供を行った医療機関の医師(A医院のB医師)による当該情報提供の基礎となる診療の日から1月以内に行われた場合に算定、となります。


※主治医との関係や指示書については、ポイントさんの次のブログをご参照ください。
http://pointwebsite.blog6.fc2.com/blog-entry-68.html


6 報酬の違い


訪問看護ステーションからの方が、医療機関からの訪問看護より高めに設定されています。