新型ワクチンQ&A(その1)


新型インフルエンザワクチンQ&A
平成21年10月2日時点

注意事項
1)特に断りがない限り、当面使用される国産インフルエンザワクチンを前提としたQ&Aです。
2)海外ワクチンについては「7.海外産ワクチンについて」を参照してください。
3)海外ワクチン使用開始の際には更にQ&Aが追加される予定です。


1.新型インフルエンザワクチンの一般的情報

(問1)今回の新型インフルエンザワクチン接種の目的は何ですか?

 今回の新型インフルエンザウイルスは、感染力は強いのですが、多くの感染者はかかっても軽症のまま回復しています。また、タミフル等の治療薬も有効です。
 ただし、国民の大多数に免疫がなく、感染が拡大する可能性があることや、糖尿病やぜん息などの基礎疾患がある方や妊婦の方などが重症化する可能性があることが懸念されています。
 今回の新型インフルエンザワクチンの接種は、死亡者や重症者の発生をできる限り減らすことと、こうした患者が集中発生して医療機関が混乱することを防ぐことを目的としています。


(問2)新型インフルエンザワクチンの接種は何回受ければよいのでしょうか?

 2009年9月時点では2回です。
 ただし、現在、国内外で行われている臨床試験の結果次第では、専門家の評価を踏まえて、対象者の一部に対しては1回接種でも良いことになる場合も考えられます。


(問3)新型インフルエンザワクチンの接種を受けることが適当でない人や接種時に注意が必要な人はありますか?

【予防接種を受けることが不適当と考えられる方】

 新型インフルエンザワクチンの予防接種が不適当と考えられる方は、基本的に季節性インフルエンザワクチンと同様に以下のように考えられます。
(1) 明らかな発熱を呈している方
(2) 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
(3) 接種を行う新型インフルエンザワクチンの成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな方
(4) 上記に掲げる方のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある方

【接種要注意者 (接種の判断を行うに際し、注意を要する方))
 次のいずれかに該当すると認められる場合は、医師が健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行うなど、注意して接種します。
(1) 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する方
(2) 以前の予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた方及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある方
(3) 過去にけいれんの既往のある方
(4) 過去に免疫不全の診断がなされている方及び近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
(5) 気管支喘息のある方
(6) 本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対してアレルギーを呈するおそれのある方

参考:新型・季節性インフルエンザワクチン添付文書
   厚生労働省HP 「インフルエンザQ&A」Q.12
   国立感染症研究所 感染症情報センターHP
    「インフルエンザQ&A(2008年度版)」④ワクチン接種
    http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/fluQA/QAdoc04.html


(問4)新型インフルエンザに感染した人でも、新型インフルエンザワクチンの接種が必要ですか?

 一般的に、新型インフルエンザに感染して発症した方は、免疫を持っていると考えられるため、予防接種をする必要はないと考えられます。 ただし、確実に新型インフルエンザに感染したと言えるのは、PCR検査やウイルス分離等で新型インフルエンザウイルスあるいはその遺伝子が検出された方のみですので、PCR検査等によりウイルスの検出が行われず既に新型インフルエンザに罹患したかどうか不明な場合、希望すれば接種することは可能です。