ワクチンのパブリックコメント(3)

●学校関係者について
受験生を優先接種対象者に含めるべき (新型インフルエンザのために受験ができないことがないようにして欲しい)
今回のワクチン接種は「死亡者や重症者の発生をできる限り減らすこと」を目的としており、重症化や死亡のリスクが高い方を優先的に接種することを考えています。
そのため、他の者より重症化リスクが高いと考えられる、小学生、中学生、高校生については、優先接種対象者又は優先的に接種する者とされています。
なお、受験生については、教育関係者を中心として、受験機会の確保等についての検討等を進めていただくことを想定しています。

教員等の学校関係者を優先すべき
今回のインフルエンザワクチンは、感染拡大を防止する効果ではなく、重症化防止効果を期待して接種するものであり、重症化しやすい本人に接種することを基本としています。
集団での発生のリスクが高い学校については、学校や学級閉鎖等の公衆衛生的な対策等により、対応していただくことを想定しています。

●医療従事者の範囲について
医療従事者の定義を明確にすべき

医療従事者に薬剤師を含めるべき

医療従事者に事務職員等を含めるべき
医療従事者については、新型インフルエンザの発生により急激に増大することが懸念される患者の診療にあたる医療従事者の重症化を防ぎ、医療体制を維持することを目的としています。
そのため、基本的には新型インフルエンザ患者の診療に直接従事する者としており、その範囲については、一定の基準や考え方を示しています。(※)
医療機関において、現場の状況を勘案して接種対象者を決定いただくことを想定します。

医療従事者に保健所に従事する医療関係者も含めるべき
保健所職員においては、インフルエンザ患者の搬送、検体検査等、インフルエンザ対策を担っているものです。そのため、新型インフルエンザ対策に従事し、患者の重篤化防止に貢献する保健所職員については、「医療従事者」に含まれています。

医療従事者に訪問看護職員、訪問介護職員を含めるべき
医療従事者については、「インフルエンザ患者の診療に従事する者」を対象としていますが、新型インフルエンザが発生した場合、新型インフルエンザ罹患者においても在宅で療養する者が増大することも予想されるため、インフルエンザ患者の在宅療養に従事する訪問看護師は、医療従事者に含まれるものと考えます。

介護者、介護職員を優先すべき(介護者が新型インフルエンザに罹患した場合、要介護者の生活が不可能となる)

福祉関係者を優先すべき
今般のワクチン接種は、「死亡者や重症者の発生をできる限り減らすこと、またそのために必要な医療を確保すること」を目的としており、その目的に照らして考えると、「介護従事者」や「福祉関係者」は該当しません。
介護及び福祉関連施設においては、引き続き、症状がある者を休ませるなど感染防止策の徹底等を要請するなど、ワクチン以外の対策を総合して、その機能の維持に努めていたただきたいと考えています。

●基礎疾患の範囲について
基礎疾患の疾病名を明確にすべき
優先接種対象となる基礎疾患の範囲については、学会等とも相談、協議を行いながら検討しているところであり、9月末を目処に公表する予定です。

障害者(及びその家族)を優先すべき
インフルエンザワクチンは、感染を防止する効果ではなく、重症化防止効果を期待しており、重症化しやすい本人に接種することを基本としています。障害者に関しては、新型インフルエンザの重症化リスクの高い基礎疾患を有する者は対象としますが、その他の者については、他者と比較して重症化や死亡のリスクが高いことが確認されていないことから、優先接種の対象外としています。