新型ワクチンQ&A(その2)

2.季節性インフルエンザワクチンとの関係

(問1)季節性インフルエンザワクチンは新型インフルエンザにも効果がありますか?

 季節性インフルエンザのワクチンは今回の新型インフルエンザウイルスに対しては有効ではないと考えられています。


(問2)季節性インフルエンザワクチンと新型インフルエンザワクチンは同時に接種できますか?

 既存の製法による国内ワクチンと季節性インフルエンザワクチンの同時接種については、医師が必要と認めた場合には実施可能と考えられています。ただし、季節性インフルエンザワクチンとアジュバント入りの輸入ワクチンの同時接種については、海外等の情報を踏まえた別途の検討が必要であり、当面差し控えることが望ましいと考えられます。


3.新型インフルエンザワクチンの有効性・安全性

(問1)インフルエンザワクチンでどのような効果が期待できますか?

 一般的に、インフルエンザワクチンは、重症化防止効果や発症予防効果が期待されていますが、感染防止効果については保証されておらず、新型インフルエンザワクチンについても、同様と考えられます。そのため、頻繁に手洗いをすることや人混みを可能な限り避ける、などの感染予防策を講じることが必要です。
 なお、季節性インフルエンザワクチンの有効性等については、国立感染症研究所のQ&Aに詳しく記載されていますので参考にしてください。

参考:国立感染症研究所 感染症情報センターHP
    「インフルエンザQ&A(2008年度版)」④ワクチン接種
    http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/fluQA/QAdoc04.html


(問2)新型インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)にはどのようなものがありますか?

 季節性インフルエンザワクチンの場合、比較的頻度が高い副反応としては、接種した部位(局所)の発赤・腫脹、疼痛などがあげられます。また、全身性の反応としては、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが見られます。さらに、まれに、ワクチンに対するアレルギー反応(発疹、じんましん、発赤と掻痒感)が見られることがあります。
 接種局所の発赤、腫脹、疼痛は、接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、2~3日で消失します。全身性の反応は、接種を受けられた方の5~10%にみられ、2~3日で消失します。
 その他に、因果関係は必ずしも明らかではありませんが、ギランバレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、紫斑などの報告がまれにあります。
 今回の新型インフルエンザワクチンも程度の問題はありますが、同様の副反応が予想されます

参考:厚生労働省HP 「インフルエンザQ&A」Q.13


(問3)インフルエンザワクチンで著しい健康被害が発生した場合は、どのような対応がなされるのですか?

 今回の新型インフルエンザのワクチン接種に伴い、予防接種を受けた方に健康被害が発生した場合の救済については、現行の予防接種法に基づく季節性インフルエンザの定期接種に関する措置を踏まえて必要な救済措置を講じることができるよう検討を行い、速やかに立法措置を講じることができるよう準備を進めているところです。


(問4)ワクチンの効果はどのくらい持続しますか?

 これまでの季節性インフルエンザワクチンでは、2回接種した成績によりますと、2回目の接種1~2週後に抗体が上昇し始め、1カ月後までにはピークに達し、3~4カ月後には徐々に低下傾向を示します。したがって、ワクチンの予防効果が期待できるのは接種後2週から5カ月程度と考えられており、新型インフルエンザワクチンでも同程度と考えられます。