介護報酬パブコメ結果・抄2

1.(2)[1]訪問介護における特定事業所加算の見直し

11 「病院、診療所又は訪問看護ステーションの看護師との連携により」とあるが、こちらは協定書等「文書」での取り決めではなく、「連携ができる体制の確保」で要件を満たしているとの解釈でよいか。

 ご指摘の「連携」の詳細については、今後、通知等でお示しすることとしています。

<Q&AR6.3.15>
○ 特定事業所加算について[2]看取り期の利用者への対応体制について
問2 新設された特定事業所加算(I)・(III)の重度要介護者等対応要件である看取り期の利用者への対応体制について、病院、診療所又は訪問看護ステーション(以下「訪問看護ステーション等」という。)の看護師との連携により24時間連絡できる体制を確保することとされているが、具体的にどのような体制が想定されるか。
(答)
 「24時間連絡ができる体制」とは、事業所内で訪問介護員等が勤務することを要するものではなく、夜間においても訪問介護事業所から連携先の訪問看護ステーション等に連絡でき、必要な場合には事業所からの緊急の呼び出しに応じて出勤する体制をいうものである。具体的には、
イ 管理者を中心として、連携先の訪問看護ステーション等と夜間における連絡・対応体制に関する取り決め(緊急時の注意事項や利用者の病状等についての情報共有の方法等を含む)がなされていること。
ロ 管理者を中心として、訪問介護員等による利用者の観察項目の標準化(どのようなことが観察されれば連携先の訪問看護ステーション等に連絡するか)がなされていること。
ハ 事業所内研修等を通じ、訪問介護員等に対して、イ及びロの内容が周知されていること。
といった体制を整備することを想定している。


4.(1)[1]訪問介護における同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬の見直し

73 新設の12%減算の要件に「正当な理由なく(略)事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物に居住する者(略)に提供されたもの占める割合が100分の90である場合」とあるが、正当な理由とは何か。

 ご指摘の「正当な理由」の詳細については、今後、通知等でお示しすることとしていします。

<留意事項通知>
ニ 正当な理由の範囲
 ハで判定した割合が90%以上である場合には、90%以上に至ったことについて正当な理由がある場合においては、当該理由を都道府県知事に提出すること。なお、都道府県知事が当該理由を不適当と判断した場合は減算を適用するものとして取り扱う。正当な理由として考えられる理由を例示すれば次のようなものであるが、実際の判断に当たっては、地域的な事情等も含め諸般の事情を総合的に勘案し正当な理由に該当するかどうかを都道府県知事において適正に判断されたい。
 a 特別地域訪問介護加算を受けている事業所である場合。
 b 判定期間の1月当たりの延べ訪問回数が200回以下であるなど事業所が小規模である場合
 c その他正当な理由と都道府県知事が認めた場合

<Q&AR6.3.15>
○ 同一建物減算について[3]正当な理由の範囲
問 11ケアマネジャーからの紹介があった時点で、既に同一敷地内建物等に居住する利用者であることが多く、これにより同一敷地内建物等に居住する利用者の占める割合が90%以上となった場合については、正当な理由に該当すると考えてよいか。
(答)
 訪問介護事業所は「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)」第36条の2において、訪問介護事業所の所在する建物と同一の建物に居住する利用者に対して指定訪問介護を提供する場合には、当該建物に居住する利用者以外の者に対しても指定訪問介護の提供を行うよう努めなければならないこととされており、単にケアマネジャーから地域の要介護者の紹介がないことを理由として、同一敷地内建物等に居住する利用者の占める割合が90%以上となった場合は、正当な理由には該当しない。

○ 同一建物減算について[4]正当な理由の範囲
問 12通常の事業の実施地域内に同一敷地内建物等以外に居住する要介護高齢者が少数である場合について、これにより同一敷地内建物等に居住する利用者の占める割合が90%以上となった場合については、正当な理由に該当すると考えてよいか。
(答)
 正当な理由とみなして差し支えない。ただし、訪問介護事業所は「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)」第36条の2において、訪問介護事業所の所在する建物と同一の建物に居住する利用者に対して指定訪問介護を提供する場合には、当該建物に居住する利用者以外の者に対しても指定訪問介護の提供を行うよう努めなければならないこととされており、お問い合わせのケースについては、通常の事業の実施地域の範囲が適正かどうかも含め、同一敷地内建物等以外に居住する要介護高齢者へも指定訪問介護の提供を行うよう努めているかどうか確認を行うこと。

○ 同一建物減算について[5]正当な理由の範囲
問 13中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算を算定する場合は、正当な理由に該当すると考えてよいか。
(答)
 正当な理由には該当しない。


(つづく)