2022ECC

世間では、カタールでのFIFAワールドカップで盛り上がっているようですが、スウェーデンではヨーロッパカーリング選手権(ECC)が行われていました。

 

パンコンチネンタル選手権(PCCC)と対比される(というより、ECCの方がよっぽど老舗なんですが)大会で、今回は、ディビジョンA(最上位のリーグ)の上位8か国までが世界選手権の出場権を獲得します。

 

ディビジョンAの結果は次のとおり。

 

女子の優勝はデンマーク(チーム・デュポン)。五輪でも常連で、今回はトルコに1敗した以外は全勝で勝ち上がりました。調子に乗ると手がつけられなくなるチームで、北京五輪でも第3戦で日本が大逆転勝ちをしておかなかったら、突っ走られた可能性があります。

準優勝はスイス(チーム・ティリンツォーニ)。北京五輪4位、世界選手権は3連覇中の強豪です。

3位はスコットランド(チーム・モリソン)。イブ・ミュアヘッドさんの引退後、スコットランド(及び英国)は低迷するかな、とも思わないこともなかったのですが、このチームもメダル争いする実力は持っていました(失礼しました)。ちなみに、今春の世界選手権では、新型コロナの感染のため全敗(ほとんどが不戦敗)でしたが、雪辱した形です。

4位はイタリア(チーム・コンスタンティーニ)。スキップのステファニア・コンスタンティーニ選手は23歳という若さですが、北京五輪の混合ダブルスで優勝しています。次の冬季五輪の開催国でもあり、強化にも力を入れてくるでしょうから、今後の警戒が必要と思われます。

5位はスウェーデン(チーム・ハッセルボリ)。ロコ・ソラーレと同じく、五輪2大会連続メダル獲得の強豪ですが、今回は、サードのサラ・マクマナス選手が産休ということで、この位置になりました。ちなみに、これまでのセカンド、リードの選手が一つずつ後の順番で投げ、リード(たぶんバイススキップも)はヨハンナ・ヘルディン選手が担いました。

6位はトルコ(チーム・ユルディズ)。北京五輪世界最終予選では、日英韓という3強だけに勝つという「大物食い」を見せました。徐々に力をつけている印象ですし、将来的には、ちょっと怖い存在になりそうです。

 

男子は、優勝・スコットランド、準優勝・スイス、3位・イタリア、4位・スウェーデン。強豪国と、次期五輪開催国とが上位を占めました。

これで、男女とも世界選手権の出場国が決まりましたが、これら「枠取り」のチームが、世界選手権でも代表になるかどうかは、国によって異なるでしょう。

女子は、日本選手権でロコ・ソラーレが優勝すれば、やはり優勝候補の一角には入ると思います。中部電力フォルティウスなどが優勝したとしても、中位ぐらいは狙ってほしいところです。

男子は、どこが出たとしても、正直、上位進出は難しいだろうなと思います。
なるべく上の順位につけて、また次年度以降も世界選手権切符が確保できるよう、中長期的なレベルアップを期待したいのですが。