2021衆院選・当選者数の増減

10月31日、衆議院総選挙の投開票が行われました。

各党の所属議員の増減などが、いろいろ論評されていますが、ここでは、前回総選挙(2017年)の当選者数からの増減を見てみます。

つまり、この4年間の議員の政党間移動などは考慮しない見方です。

 

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政党の並び順や色塗りは説明の便宜上のものなので、気にしないでください。特に同じ色に塗ったからといって、理念や政策が同じというわけではありませんから。

 

立憲民主党は選挙前の所属議員数からは減少しましたが、前回の当選者数からは減っていないという見方が可能です。「希望の党」から「(分裂前の)国民民主党」を経て合流した議員が多かったので、敗北感は強いとは思いますが。

参考1(水色)は、(分裂後の)現・国民民主党と立民とを加えた数字を、前回の立民+希望と比較した数字です。小選挙区では27の増加、比例では25減少。つまり、小選挙区では、それなりに勝っていても、比例では、その貯金のほとんどを吐き出している。議員は「希望」や「国民」から「立民」に移る選択をしても、有権者の投票先は必ずしも移行しなかった、ということではないでしょうか。

一方、国民民主は健闘はしましたが、候補者の擁立数が少なかったこともあり、大勝ではなく「健闘」のレベルにとどまった、という見方もできるかもしれません。

 

参考2(黄色)からは、維新が自民の票を食った、という印象を受けました(特にに小選挙区)。比例では、自公維とも増やしているので、希望の票を食った面がありそうです(特に維新)。もともと希望自体が無党派層を引き寄せた面が強いので、それが維新に流れた、というのが自然かもしれません。

 

選挙結果全体については、少なくとも新型コロナの感染者数などの減少が大きいのは(ほぼ)間違いないでしょうが、その他にもいろいろな要素があるだろうとは思います。