国内の感染状況(私的資料)

新型コロナウイルス感染症については、医療や感染症の専門家も、はっきりしたことを発信するのは、なかなか難しいことだろうと思います。

私のような人間が、世界各国を比較した大まかな資料ならともかく、日本国内の感染状況について分析してみせたりするのは危険が大きいでしょう。

とはいいながら、緊急事態宣言からこっちの感染動向について、国や自治体から要請されたさまざまな行動制約が効果が出ているのかどうか、というのは、非常に気になるところではあります。

というところで、厚生労働省が公表しているデータを基に、あくまで個人的な資料として、4月の状況をグラフ化してみます。

 

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陽性者(陽性と確認された人)の人数を、前日と比較した数値(新規陽性者報告数)の増減です。

自治体から国への報告が基になっていると思いますが、いろいろタイムラグがあったり、訂正報告があったり、ということで(でも、関係者が休日も仕事をされてきた成果なので、文句を言ったらバチが当たる)、細かい動きではなく、大雑把な動きを見たいと思います。公的資料とは1日ぐらいズレがある感じなので、前日の数値が反映されている、と考えていただいたほうがよろしいでしょう。

緊急事態宣言の当初の対象となった7都府県については、4月7日の宣言後も急増を続け、数日後に減少に転じたものの、その後も増減を繰り返し、20日を過ぎてからほぼ横ばいとなっています。全国の合計も似たような曲線を描いてきましたが、下旬になって、緩やかにではありますが増加傾向を見せています。7都府県以外の増加、でしょうか。

 

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7都府県の新規陽性者報告数の増減です。

それぞれクラスターが発生したり、ということでデコボコしていますが、東京都が下旬になってからも増加傾向にあります(4月26日夜追記:この後、東京も減少に転じたようです。週明けどうなるか、ですが)。大阪府はなかなか落ち着きませんでしたが、下旬になってからはマシになり、他の5県は全体として横ばいという感じです。

 

ここまでのグラフを見た印象ですが(あくまで個人的印象です。まあ、こういうのがシロウトの流言を生む原因になったりしてよくないのですが)・・・対人接触の8割減(短期間で感染増に歯止めがかかり減少に転じる)までは行かず、けれど何割かは効果があったので急激な増加はしないで踏みとどまっている、というところでしょうか。

 

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厚労省の資料には、「PCR検査陽性者」「現在は入院等」「退院者」「死亡者」というカテゴリーがあります。

「PCR検査陽性者」-(「退院者」+「死亡者」)=「現在は入院等」

となります。この「現在は入院等」(入院中か自宅療養中かホテル等で療養中か)の人数の推移が上のグラフです。7都府県だけでなく、その他の道府県も含めて(いくらか緩やかになったかもしれないにしても)全国で増加傾向にあることがわかります。この曲線を見る限り、医療機関の負担は楽になっていない、むしろ厳しくなっている印象です。アビガンでもなんでも効いて、退院者が劇的に増えればいいのでしょうが・・・

 

ということで、あくまで現時点での個人的な印象のまとめとしては、行動制約は、けっして効果が生じていないわけではありませんが、まだまだ楽観できない(ので、パチンコ屋に行くのはやめた方がいいですよ)ということになります。