京都市児相の公益通報事件判決

ヤフーブログの終了の時期が近づいていますが、ちょっと重要な判決が複数あったので、記事にしておきます。


ひとつめ、以前の記事「性的虐待と児相職員の公益通報」より
https://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/34828817.html

H26.8.5 「みだらな行為」
H26.8.20、8.22 母親が児相に電話相談
H26.9  市が母親から聞き取り
H26.10  市が施設長から聞き取り
H26.12  母親が児相に通告
H27.3   職員が公益通報
H27.9.8  施設長逮捕(児童福祉法違反)
H27.10   職員が公益通報
H27.12.4  市が職員を停職処分(3日)

と並べると、職員の通報には理由があり、懲戒処分は不適当、という印象です。
裁判所はどう判断するでしょうか。

と書いたのですが、市の敗訴(職員の処分取消し)となりました。

懲戒処分は「著しく妥当性欠き違法」と地裁 内部告発の職員を停職、京都市に取り消し命じる

京都新聞 8/8(木) 21:31配信)
 児童養護施設内で起きた性的虐待事件を内部告発するために京都市児童相談所(児相)の相談記録を持ち出すなどしたことが不正な行為だとして、市から停職処分を受けた男性職員(48)が、市に対して懲戒処分の取り消しを求めた訴訟の判決が8日、京都地裁であった。藤田昌宏裁判長は「不当な動機や目的が認められず、市の処分は裁量権を逸脱して違法」として、市に懲戒処分を取り消すよう命じる判決を言い渡した。

判決によると、男性は児相に勤務していた2014年10月、左京区にある民間の児童養護施設に入所する少女の母親が児相に対し、同施設の施設長による性的虐待の相談を寄せていたことを把握。しかし児相が問題を調査せずに放置していたため、上司に調査するよう指摘した。児相の調査などを受け、施設長は15年9月、少女に対する児童福祉法違反容疑で逮捕された。
 男性は母親の相談を放置していた事実を訴えるため、市の公益通報外部窓口に通報。その前に事実を確認するために少女に関する記録を閲覧したり、印刷して自宅に持ち帰ったりした。
 一方、男性が通報した事実が男性の意に反して市に伝わり、市は記録の閲覧や持ち出し行為が職員の守秘義務に違反するなどして同年12月、停職3日の懲戒処分にした。
 藤田裁判長は判決理由で、記録の閲覧について、当時は担当外の児童情報の閲覧を禁止する規定や指導がなかったとし、虐待事案の共有などのために「かえって閲覧することも許容されていた」と指摘。記録の持ち出し行為は必要性が認められないとしながらも「内部通報に付随する形で行われたため、動機や目的の悪質性は高いものではない」と認定。市の懲戒処分は「著しく妥当性を欠いており、違法」とした。
 京都市藤田洋史人事部長は「判決内容を詳細に分析し、控訴する方向で早急に対応したい」とのコメントを出した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190808-00010006-kyt-l26


まあ、見えている事実からすると妥当な判決と思いますが、市は控訴する方向とのことですし、いま見えていない事実が出てきたら(そんなものがあるかどうかもわかりませんが)どうなるかはわかりません。
逆にいうと、公になっている事実だけであれば、市の控訴は無謀なように思えます。
何か隠蔽したい?