○羽深税制第二課長
それから今度は消費税の透明性・信頼性を高めるための取り組みということで、インボイスの関係でございまして、インボイスを入れれば、それは制度の信頼性が増すのではないかというご意見。他方で、今の帳簿方式でもできるのではないかというご意見もございました。
いずれにしましても、免税事業者が非常に減ってきたということも踏まえまして、インボイスが定着しているヨーロッパ諸国の実態等も踏まえ、その導入について検討すべきではないかという意見がございました。
○尾崎委員
はい。インボイスの話なのですけれども、今の軽減税率のような複数税率になったときにインボイスを採用すると。それが事業者の事業をする上での負担になるとよく考えられているのですけれども、それは実は違いまして、インボイスがあればインボイスに書かれているとおりに整理すればいいということでして、自分でこれが食料品であるかどうかの判断をする必要がないということなのですね。一番最初に発行する人は、自分の売っているものですから、自分が何%適用かというのはきちんと調べて、何%と書きますね。それを受け取った人はそれで分類していけばいいわけです。だから非常に事業者の方の手間暇が省けるというところがインボイスのメリットなのですが、世の中に、あんなものをつくったら大変だと、煩瑣であるとおっしゃる方がかなりいらっしゃいますので、それは全く逆だということを申し上げたかったわけです。
○宮島委員
それから、さっき尾崎さんがおっしゃいましたように、会長のほうから、そう簡単ではないと言いましたが、私は前から、インボイスはやはり導入すべきだと。これは別に複数税率を入れるから必要だというのではなくて、これをとれば簡易課税の必要性がなくなる。それからいわゆる95%ルールという非課税取引が5%未満の場合の概算控除も必要なくなる。それだけ消費税の仕組みが非常に透明化する。そういう意味での透明化が信頼感をもたらすということが私は大事ではないかと思ってますので、そのことをもう一度強調しておきます。
http://www.cao.go.jp/zeicho/siryou/b51kai.html
○ 消費税制度の透明性・信頼性を高めるための取組
・ 「インボイス方式」を導入した場合には、売上と仕入に係る消費税額が的確に把握され、より適正な税額計算が可能となり、制度の信頼性の向上に役立つ
・ 「インボイス方式」の導入により、事業者の仕入税額控除のための事務負担が軽減される面がある
・ 「インボイス方式」を導入した場合には、簡易課税制度等の必要性が小さくなるのではないか
・ 仕入額控除は現行の請求書等保存方式でも適切に行われており、「インボイス方式」は不要
・ 事業者免税点を1,000万円まで引き下げた結果免税事業者数がほぼ半減したことや、「インボイス方式」が定着している欧州諸国の実態等を踏まえ、「インボイス方式」の導入について検討
・ 事業者免税点制度の下で、設立後2年間は免税事業者となる制度を悪用した税逃れや、仕入税額控除の計算方法を悪用した租税回避の事例が指摘
・ 消費税の中小特例措置等については、消費税制度の透明性・信頼性を高めていくという観点から、適用状況等を踏まえつつ、引き続き必要な見直し
私は消費税率を上げる際には、ぜひとも伝票方式(インボイス)にすべきと考えています。
http://sasshin.go.jp/shiwake/document/ed3f9f62-aa36-ba32-a0e2-4ec90b6f6106.pdf