中学生「美人局」事件

美人局というと、あわやというところで「俺の女に何するつもりや」とかいう強面の男が出てくるというイメージなんで(古い?)、ちょっと違うかもしれませんが・・・

 

 

「友だちとの間で彼女を交換して遊んでいた」 大学生転落死、主犯14歳少年の素顔と予想される「軽い処分」
デイリー新潮 3/13(水) 12:11配信

 大阪で中学生三人が美人局(つつもたせ)によって大学生の男を死に至らしめた。事件を主導したとされるのは、刑事的責任を問われることがない、当時14歳未満の触法少年。罪を犯したこの現在14歳には最近、悪いうわさが広まっていたが、かなり軽い処分で終わる可能性が高いのだという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/34ab5e3915b964c84da94dcbcb82c43335fc05f2

 

この記事の後の方には、

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“主犯”の少年はこの先、どうなるのか。元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士に聞くと、

「現在、彼は児相に一時保護されている状況だと思われます。今後の措置は児相が判断するわけですが、いずれにせよ刑事罰の対象にはなりません。ただ、児相の判断で家裁に送られ、そこで特に必要と認められた場合、少年院送致もあり得ます。そこで特に必要と認められなければ、自宅で児童福祉司の指導を受けるなどの措置となるか、重くても児童養護施設に入所して終わりとなります」

 逮捕されたほうの二人についても、

「強盗致死罪の法定刑は成人であれば無期懲役か死刑となっており、重い罪ですが、今回の二人がこれで起訴される可能性は低い。直接は暴力を振るっていないようで、被害者を転落死させるまで追い込んだとは立証しがたいからです。であれば容疑は脅迫や恐喝の未遂罪となり、余罪の程度にもよるが、成人と同様の裁判を受けさせる“逆送”はないかもしれません」(同)

 少年院送致までいかずに、保護観察処分で終わる結果もあり得るという。
(引用ここまで)
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とあります。

若狭氏の経歴についての詳細は知りませんが、少なくとも児童相談所勤務経験はないだろうと思うので、私見を少々。

 

児相時代に、本件ほど派手なケースではなくても触法少年などの事案を担当したことはありますが、本件のような場合に児童福祉司指導などの在宅指導は、第一感としては考えられません。
もちろん、児童福祉司ケースワーカー)の一存で決まるものではなく、児童本人と面接や検査等を行う心理職、さらに嘱託医(精神科医)など複数の職種で集めた情報を基に、所内の会議にかけるものですが。

 

本件については、まず家裁送致から考えるのではないでしょうか。
事案の重さということもありますが、「主犯」の13歳少年からの情報だけでなく、逮捕された14歳の少女、15歳の少年の供述等を含めて分析しないと、事件の解明が難しいからでもあります。

14歳と15歳の2人が家裁取扱いになるかどうかはわかりませんが、仮に地裁で審理されるにしても、13歳の少年を家裁で担当していれば、相互の情報共有等は(児相がらみよりは)容易でしょう。

 

事実関係はどうか。

少年たちを裁くにしても、あるいは更生を図るにしても、事実はなるべく正確に押さえておく必要があります。

 

なお、こういう事案(13歳以下が「主犯」のケース)について、現行法が対応できているか、法に欠点があるのではないか、などという議論を否定するものではありません。