コロナ死者数報告漏れと「5類化」議論

大阪市がコロナ死者92人報告漏れ 保健所業務逼迫で 1~3月
毎日新聞 6/28(火) 18:39配信

 大阪市は28日、新型コロナウイルスの死者数について92人分の報告漏れがあったと発表した。「第6波」による感染が急拡大していた1~3月に死亡した人で、医療機関や保健所が患者対応に追われていたことが原因という。

 市では、新型コロナで入院したのに退院の報告が保健所にない人が約2000人いたため、5月から追跡調査を始めた。その結果、大阪府内の27医療機関で60~100歳代の男女92人が亡くなっていたことが新たに分かったという。

 通常、患者が死亡した場合は医療機関がファクスなどで保健所に報告するか、保健所が医療機関に聞き取るかしていたが、いずれも業務が逼迫(ひっぱく)して対応できなかった。市から連絡を受けた大阪府は28日、新型コロナの累計死者数に報告漏れの92人分を追加したと発表した。府内の累計死者数は5206人になった。

 市では1~2月分の感染者数でも2万人を超える報告漏れが明らかになり、5月から保健所の態勢を強化している。担当者は「感染拡大時でも的確に把握できる仕組み作りを関係機関と協議したい」としている。【向畑泰司】
https://news.yahoo.co.jp/articles/813b993164ade15d7b7c0bc853b6e285ac4778ce

 


大阪市は「行政崩壊」?
https://jukeizukoubou.hatenablog.com/entry/2022/02/10/212754

という記事を書いたことがありましたが、
今回のは「感染者数」(陽性判明者数)ではなく、「死亡者数」ですからね。
しかも92人!
ひょっとしたら、もっと追加が出るかもしれません。

 

どこかの政党が、
「新型コロナは2類相当から5類相当にすべき」
とか言っているようです。
「5類化」自体は、以前から医療関係者の一部(少なくとも「多数」ではないようです)など、主張する人がありましたし、議論していくこと自体は当然アリだと思います。

しかしながら、選挙公約に挙げるのは、きわめて不適切だと考えます。
仮に、「5類化」を公約に挙げた政党が政権を取ったとしたら(今回はあり得ませんが)、選挙後に「5類化」が問題となるような科学的証拠(エビデンス)が明らかになった場合に、まずいことになります。
特に変異の激しいウイルスでは、次にどんな事態が起きるか予測しづらいので。

 

まあ、公約に挙げたとしても、選挙が終われば知らん顔、という政党も困りものですが、「民意原理主義」とでもいうべき政党は、別の意味で問題になることがあります。

2類か5類かというようなことは、正しい統計数値の元に、科学的に判断されるべきものです。
不正確な数値で、政略的に扱われるべきものではありません。

 

忘れていたので追記。

東洋経済オンラインで死亡者数の状況を見たら、↓こんなイビツなグラフになっちゃいます。

実効再生産数は、まあ、↑こんなものだろうと思いますが、増加傾向ですね。