大阪府は保健所崩壊?(2)

前記事で、大阪府の対応について疑問(というより批判)を提示しましたが、大阪府内でも、疫学調査等について工夫している自治体はあります。

 


第6波の大阪 保健所の業務ひっ迫解消へ 枚方市保健所の新たな取り組み
テレビ大阪ニュース 1/13(木) 18:45配信

大阪府は13日、新たに2452人が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。感染の急拡大で、対応に追われるのが保健所。ある工夫で患者を守る取り組みがあります。

枚方市の保健所。12日の感染者数は75人。1週間前と比べ4倍。応援の職員も駆けつけ対応に追われています。

【保健所 所長】
「ほとんどがオミクロン株。若い人・ワクチンを打ってる人でも増えるスピードが速いので、今から忙しくなる」

そんな保健所で、去年9月から始めた新しい取り組みがあります。

【記者】
「陽性者自ら症状をウェブで入力して、報告します」

陽性者が自らの症状や基本的なデータを市のホームページから入力することで、保健所のひっ迫をおさえることが狙いです。保健所の担当者は入力されたデータをもとに、患者に連絡を取り内容を確認した上で、療養先を決めます。

こちらは、電話での聞き取り用紙。症状や基礎疾患など6枚に渡る質問項目。およそ2時間掛かっていた電話の聞き取りが、30分に短縮できたといいます。

【保健所所長】
「患者の数が増えると職員だけではすぐに連絡できない。自分で入力してもらうとファーストコンタクトが早くなる」

さらに1月から試験的に始めているのが、自宅療養者向けの評価表。患者の症状や生活環境を点数化、保健所のかかわり方の判断材料となります。

例えば、「1人暮らしの高齢者」「ホテル療養に行けない」などといった条件であれば、Aランク。保健所の職員が電話で毎日、経過観察を行います。自宅療養中に亡くなる陽性者を見逃さない狙いです。

【保健所 所長】
「どこまで新型コロナに毎日、丁寧に対応するかが課題。データを出していきながら地域医療の橋渡しをする役目」
https://news.yahoo.co.jp/articles/8650f9811293bd6dba52769fde91e4a28f650131

 


こういう自己入力のできる陽性者ばかりではないでしょうが、一定数は無症状や、軽症の中でもさらに軽い症状の方で、スマホやパソコンでの操作も可能だろうと思われます。

また、オミクロン株は感染力が強く、かつ軽症が多いので、濃厚接触者などの調査は不必要、と思う人がいるかもしれません。
しかしながら、どういう状況で感染した人がいるのか、感染しなかった人がいるのか、という情報が集まれば、今後の対応について考える材料にはなります。
本当にほとんどが軽症なのか、どういう状況は注意して、どういう状況なら感染の確率が低くなるのか。

誰から感染したかわからない、市中感染がどれぐらいの割合か、など、感染に関する多くのことが、今後の参考になる可能性があると思います。
極端にいえば、「市中感染だらけで感染経路不明」というのも、重要な情報です。

調査を行って情報を集めた結果、「濃厚接触者などの調査は意味がない」という結論が導き出されるのなら、それはそれで、国も住民(府民)も理解しやすいと思いますが・・・。

 

維新系の首長さんたち・・・には限りませんが、特に保健所のような機関の自治体職員を増やすのに消極的な人は、まだまだ少なくないとは思います。が、万博やIRみたいな不要不急(?)の担当職員に研修を受けさせて支援させる、という方法もあるので、考慮いただきたいと思います。