前回(2015年12月)に続き、今回も夫婦選択別姓を認めないのは合憲(ただし、反対意見等あり)という最高裁判決となりました。
(前回の記事はこちら。)
https://jukeizukoubou.blog.fc2.com/blog-entry-2016.html
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HuffPost News 2021年06月23日 18時09分 JST
最高裁、夫婦同姓は「合憲」。各裁判官の判断は?4人は「違憲」とした【一覧表】
15人の裁判官の内、11人が「合憲」、4人が「違憲」との意見を示した。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_60d1be9fe4b006d4620ce806
このリンク先記事と、紙ベースの読売新聞(6月24日朝刊3面「スキャナー」という特集記事)から、昨日の裁判官の出身職種や所属小法廷などをまとめてみました(大部分は読売情報)。
(〇印は、前回も合憲判断)
合憲
〇大谷直人(裁判官出身、2)最高裁長官
〇池上政幸(検察官、1)
〇小池裕(裁判官、1)
・木澤克之(弁護士、1)
・菅野博之(裁判官、2)
・山口厚(弁護士・学者、1)
・戸倉三郎(裁判官、3)
・林道晴(裁判官、3)
合憲+補足意見(選択的夫婦別姓制度の方が、合理性があるという意見も理解できる。事情の変化によっては、現行法が違憲となることも有り得る。国会での真剣な議論を期待する)
・深山卓也(裁判官、1)
・岡村和美(行政官、2)女性
・長嶺安政(行政官、3)
違憲(違憲理由も1:2:1で違うが、ここでは省略)
・三浦守(検察官、2)
・宮崎裕子(弁護士、3)女性
・宇賀克也(学者、3)
・草野耕一(弁護士、2)
ということで、
もし小法廷で議論したとすると、第1小法廷では、5-0で合憲ですが、第2と第3小法廷では、合憲3-違憲2(合憲派に1名補足意見あり)となり議論が紛糾するので、大法廷で取りまとめることになったのではないかという可能性
も、読売記事では触れています。
前回の合憲判決からまだ5年余りということで、全体としては概ね予測の範囲内です。
同姓限定の制度は違憲とはいえないが(選択別姓制度も違憲ではなく)、国会で議論すべき、というのも同じ。
ただ、女性3人(+男性2人)が違憲判断した前回と異なり、今回は女性2人の間で判断が分かれました。
というか、15人中たった2人?
女性の比率すくな~い!
世間的に目立つオリンピックやパラリンピックの組織よりも、こういう法の番人の世界の方が、男女比を均等に近づける必要性が高いのではないかと思いますが・・・
本件については、また別の記事で触れるかもしれません。