世界と日本の将棋の雑談5

いよいよ、日本の将棋です。

はさみ将棋回り将棋などに対して「本将棋」などと呼ばれることもあります。
別に、中将棋大将棋というものもあったことがわかっています(というより、中将棋は今も愛好者がいます)。
なお、中将棋大将棋などは、チェスなどと同様に駒は取り捨てで、持ち駒という概念はありません。

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上図は、初期配置と、成り駒以外の駒の動きです。

玉(玉将、王将とも)は、チェスのキングなどと同じ縦横斜めに1マスずつ。
この手の主将駒は、シャンチーチャンギを除いてだいたい同じです。

飛車はルークなどと同じ動きですが、ひとつしかありません。その代わりか香車が左右両端にありますが、前方直線に進むだけです。

角はビショップと同じですが、これもひとつしかありません。

桂馬は、ナイトなどと比べて弱く(前方2箇所にしか跳べない)、「八方桂」でないのは日本将棋だけです。

銀はマークルックの根(コン)と同じ。
金は、たぶん日本将棋オリジナル。この守備にも詰みにも役立つ金銀は、接近戦に強くて重宝します。

歩は、マークルックと同じ三段目にずらっと並びますが、駒を取るときも前1マスだけの動きです。
ですが、敵陣(向こうから三段目まで)に入ると、金と同じ動きになります。
この成り方は、銀・桂・香も同じです。
なお、飛車角は、成るとそれぞれの弱点(飛車は斜め、角は縦横)を補う形で1マス進めるようになります。

これら、敵陣で成れる駒が多い(玉と金以外は全て成れる)ことも日本将棋の特徴です。
他のチャトランガ系ゲームでは、歩やポーンに相当する駒しか成ることができないのが相場ですし、チャンギに至っては成り駒自体がありません。

ここまで、日本将棋についてちょっとまとめてみると、
・チェスやシャンチーなどと比べて、弱い駒が多く、また、強い駒の個数が少ない(飛車が1個しかない等)。
・その代わり、敵陣で成ってパワーアップする駒が多い。
といえるでしょう。

日本将棋については、もう少し続きます。