前記事まで、インドのチャトランガと、それが東西に伝わっていったものと思われるゲームを見ていきましたが、
日本の将棋とは異なる点が多いような印象を受けました。
日本の将棋は、どこから伝わったのでしょうか。
やはり、中国や朝鮮半島からなのでしょうか。
現在、有力になっている考え方に、東南アジア方面から伝わったのではないか、というものがあります。
将(士)に相当するであろう種(メット)は、やはり斜めに1マスずつです。
兵に相当する貝(ビア)は、日本将棋の歩と同様、自陣の三段目に並びます。
なお、通常の動きは前に1マスですが、敵駒を取るときにはチェスのように斜め前に進みます。
敵陣の三段目以内に入るとビアガーイに成ることができます。これは種と同じ動きです。
注目すべきなのは、このビアは円盤のような形で(他の駒は立体的)、ビアガーイに成ると裏返して使うようになることです。日本将棋の成り駒と似ていますね(ただし、成るのはビアだけで、他の駒は敵陣に入っても成りません)。
もちろん、異なる点も多数あります。
(つづく)