第73回社会保障審議会介護給付費分科会議事録を拝見しました。
「軽度のときにしっかりケアすることで重度化を防ぐ。そうすれば、お金も逆にかからないのではないか。」
「軽度を切り捨てれば、なおさらお金がかかるのではないか」
「生活援助と並行して生活機能向上の支援を行うことによって重度化防止ができる」
「軽度者の介護予防は、高齢者の自立による尊厳と介護保険制度の安定運営のかぎである。」
「通所介護を勧奨し、訪問介護を抑制する政策の妥当性は認められず、早期に是正する必要がある」
という各委員の発言には全く同感です。
また、家事援助や軽度者へのサービス切り捨てを主張されている池田委員も、
「家事援助を使っていると悪くなっているというデータもあります。したがって、いろいろなデータがあるんです。」
という発言からもわかるように、家事援助を使っていても悪くならないというデータが存在することは認めておられます。
家事援助や軽度者へのサービス切り捨て論者でも、ご自分の主張に反するデータが存在することは否定できないのが現実です。
よって、介護保険からの家事援助(生活援助)や軽度者へのサービス切り捨ては性急に行うべきではなく、十分にデータを分析した上で、国民的な議論が必要であると考えます。