同率の強さ決めは難しい1

カーリンググランドスラムの今季最終戦、プレーヤーズ・チャンピオンシップ(女子)は、スイスのティリンツォーニ(前記事同様、敬称なしの選手名はチームを表します)が優勝しました。

 

 

なお、トーナメント表を見ると、プールB1位で全体2位のはずのキム・ウンジ(英文ではGimと表示されますが、カタカナではギムではなくキムが妥当なようです)ではなく、プールA2位のヴラノーが準決勝シードになっていますが、このへんの理屈は私にはわかりません。

ともかく、あらためて表を見ると、カナダ4チーム、スイス、スウェーデン、韓国が各2チーム、イタリアと日本が各1チームということで、冬季五輪の参加チームは各国1チームですから、日本が6番目あたりで出場権を獲得してもおかしくないという考え方もできます。
ちなみに、以下は、米国(ピーターソン)、スコットランド(モリソン)までがストレート・インの8番目で、ノルウェー(ルヴィック)、デンマーク(デュポン)までで10か国。

ですが、五輪ポイントでは、これらの諸国に加え、日本はトルコにもリードされていますし、来季は中国も世界選手権には出てくるでしょうから、最終予選(2枠)を考慮したとしても2026年冬季五輪への道が厳しいのはいうまでもありません。

 

ところで、今回のプレーヤーズ・チャンピオンシップのプールBでは、4-1で2チームが並んでいます。
直接対戦結果でキム・ウンジがティリンツォーニに勝っていることから、前者が1位、後者が2位となっています。

カーリングだけでなく、多くのスポーツで同星(同勝率)の場合、直接対戦結果で順位を決めています。
サッカー、バスケットボール、野球、バレーボールなど。
(中には得失点差、得失セット率などを併用する場合もあります。カーリングはコンシード勝ち(負け)があるので、この方法は向かず、3すくみの場合はLSDを併用したりしますが。)

でも、この「直接対戦結果で順位」って、本当に強い方が上に来るのでしょうか?

次の表の上側は、先のプールBと少し似ています(違う部分もあります)。
このような最上位グループで並んだ場合は、直接対戦結果で順位を決めても、まあいいかな、と思います。

 

下側はどうでしょうか。
3-2で並んだ2位グループです。
グループ内の勝敗により、BCDという順位になるのが現行のルールですが、Dは「最強」のAに勝っているという点を評価されてもよいような気もします。

 

(つづく)