同率の強さ決めは難しい2

実は、前記事の下側の表(2位グループ3チーム)は、2024年日本カーリング選手権(女子)の2次予選リーグの結果と同じです。

 


中部電力SC軽井沢クラブロコ・ソラーレが3-2の同星で並び、この3チームの
この結果、今大会からの「上位3チームが決勝トーナメント進出」という枠(昨季までは4チームが進出だった)からロコ・ソラーレが落ち、優勝の可能性がなくなりました。
結局、3位のSC軽井沢クラブ中部電力北海道銀行を連破し、優勝と世界選手権等の代表権を獲得しました。

 

この決定には、ルール的に問題ありません。

そして、「初陣」の世界選手権で11位(3-9)に終わったSC軽井沢クラブを責め立てるのも、世界選手権等の経験がありながら代表権を獲得できなかった中部電力ロコ・ソラーレを責め立てるのも、あまり適当ではないように思います。

 

ただ、このリーグ戦の結果から最強の3チームを選出するという場合、「2位グループ内の直接対戦結果で順位決定」という方法が最善かどうか、という点では議論の余地はあるような気がします。
たとえば、下側の表のように、上位に対する勝ちを重視する方法。
これは、最上位が(失礼ながら)北海道銀行だから、ロコ・ソラーレの勝利がそれほど大きなものとは思えないかもしれませんが、たとえば海外の大会でホーマン(カナダ)とかティリンツォーニ(スイス)のような鬼強いチームが首位を走っていて、それに予選唯一の土をつけた、というようなことなら、インパクトがあるのではないでしょうか。

 

そういう考え方でいくと、SC軽井沢クラブが4位で予選落ち、という結果もあり得ます。
逆に、下位チームへの敗戦を重視するという方法を採用すると、フォルティウスに負けた中部電力の評価が落ちるかもしれません。
このあたりの、どのランクのチームに勝ったか(負けたか)を考慮するのは、たとえば将棋などのレーティングの考え方に通じるものがあります。

 

まあ、今年の日本カーリング選手権(女子)でいえば、上位は僅差で、どのチームが最強かという点では、ルールに従って優勝したSC軽井沢クラブを挙げるしかなかったとは思います。
たとえば、ロコ・ソラーレがかなりの好調だった頃、2022年のPCCC優勝から翌年のカナディアンオープン優勝あたりだったら、「ロコ・ソラーレが世界選手権に出てたらなあ」という声がもっと大きかったでしょうが。