複数カーリングチーム間での情報共有

日本カーリング選手権の運営等についてネット上などで意見が出ていることについて、ツイッターで見解を示している人がいます。

 

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竹田 直将(TAKEDA Naomasa)(抜粋)
@banseicc
「出場チーム間でアイスやストーンの情報共有ができる場合に、有利不利が生じるのではないか?」という意見を見ましたので、一般的な考え方を書きたいと思います。
(長いですよ!)
午後7:24 · 2023年2月5日
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竹田直将さんはミックスダブルスなどに出場する現役カーラーです。

実際、長いのでちょっとまとめてみます。なお、カッコ内の「注」は私の記述です。
(興味ある方は原文をどうぞ。)
https://mobile.twitter.com/banseicc/status/1622179456076115968

 


〇情報収集:公式練習、試合前練習、試合、夜間練習(ナイトプラクティス)→各チーム均等に割り当て
・別の方法・・・他のチームの試合を観察して情報を得ること。
 コーチ、フィフスの選手がコーチ席を外したり、コーチ席から肉眼やオペラグラスなどで他の試合のアイスやストーンを観察したり。
・見る側は氷上の4人にのみフォーカスしがちだが、現代カーリングは支援スタッフを含めた「チーム」同士の戦い。

〇他のチームから情報を得る、という方法
・直接の利害関係が少ないチームとあらかじめ「タッグ」を組んで、情報共有する
・日本選手権では(よほど仲が悪くなければ)男女の同ブロック代表チームがタッグを組むことが一般的
・今回の日本選手権では男女のSC軽井沢クラブ、TM軽井沢と中部電力(注:TM軽井沢の選手が中部電力のコーチもやっている)は当然情報共有していたと予想。
・ロコソラーレとステラ(LS北見)も、多分してたんじゃないか(注:私はしていないような気がします。一応は利害関係がありますし)。

 

ここからは原文を引用


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オリンピックでは各国の男女チームが当然タッグを組むのですが、2010、2014の大会では、残念なことに日本は女子しか出場権を得られませんでした。
そのため、同じく男子しか出場権を得ていなかったノルウェーと共同戦線を張り、情報収集したと聞いています。

ちなみに、2018大会は日本は男女とも出場権を得たのですが、長年の協力関係を鑑みて日本女子チームはノルウェーとも引き続き情報交換をしたということです(ちょっといい話)。
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(また、まとめ記載に戻ります。)

・得た情報をどう活用するか、どれくらい重み付けするかは各チームの判断。
・あえて情報交換をしない(他チームの情報を自分たちの戦略に反映しない)という戦略をとるチームもある。
・ある2チームが情報共有をしていることは当該両チームにとって有利に働くことがあっても、他のチームに不利に働くことはない。
・すごい変な石があった場合には、会場で「あの石やばい」みたいな話になってちょっと盛り上がったりするので、みんな知ってたりする。

・競技スケジュールについては、全チームに極端な有利不利が生じないように当初設計される。
・今回のように9チームでプレーすると、試合のないチームが出る。抜け番がどこかで若干有利不利(好みもある)が生じるが、避けられないため、「抽選」でどのような対戦順序になるか決める。
・「抽選」で決定された対戦順序を、事後に作為的に調整することは、新たな不公平を生む可能性がある。したがって事後変更は「しない」というのが一般的かつ公平な競技運営と考えらる。

 

以上、カーリング未経験者の私がまとめたものなので、くどいですが疑問のある方は上のリンクの原文をどうぞ。

まあ、いろいろな見方、考え方があるでしょう。
でも、私はかなり参考になりました。

 

もうひとつ。
やっぱり、オリンピックには男子も出場してほしい。
できればミックスダブルスも。
(注:世界選手権は男女別開催なので、今回の話題にはあまり関係ない。)