介護保険最新情報Vol.777の訪問介護

介護保険最新情報Vol.777(令和2年3月6日)
社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について」より

3.訪問介護事業所等における対応

[1] 訪問介護事業所等が新型コロナウイルスの感染が疑われる者を把握した場合
 訪問介護事業所等が新型コロナウイルスの感染が疑われる者を把握した場合、当該事業所は、保健所等に設置されている「帰国者・接触者相談センター」に電話連絡し、指示を受けること。
 また、速やかに管理者等への報告を行い、当該事業所内での情報共有を行うとともに、指定権者への報告を行う。さらに、当該利用者の主治医及び担当の居宅介護支援事業所等に報告を行う。
 なお、保健所の指示があった場合は、その指示に従うこと。
 感染が疑われる者との濃厚接触が疑われる職員のうち発熱等の症状がある場合は、自宅待機を行い、保健所の指示に従う。発熱等の症状がない場合であっても、保健所と相談の上、可能な限りサービス提供を行わないことが望ましい。

[2] 濃厚接触が疑われる利用者に係る適切な対応の実施
 [1]の報告を受けた居宅介護支援事業所等は保健所と相談し、生活に必要なサービスを確保する。その際、地域の保健所とよく相談した上で、訪問介護の必要性を再度検討すること。

[3] 訪問介護事業所等がサービス提供を行う場合
 [2]の結果、訪問介護の必要性が認められ、サービスを提供することとなる場合には、以下の点に留意すること。
 ・基礎疾患を有する者及び妊婦等は、感染した際に重篤化するおそれが高いため、勤務上の配慮を行うこと。
 ・サービスの提供に当たっては、地域の保健所とよく相談した上で、感染防止策を徹底すること。具体的には、サービス提供前後における手洗いやうがい、マスクの着用、エプロンの着用、必要時の手袋の着用、咳エチケットの徹底を行うと同時に、事業所内でもマスクを着用する等、感染機会を減らすための工夫を行うこと。

(サービス提供にあたっての留意点)
・自身の健康管理に留意し、出勤前に各自で体温を計測して、発熱や風邪症状等がある場合は出勤しないこと。
・濃厚接触が疑われる者とその他の利用者の介護等に当たっては、可能な限り担当職員を分けての対応や、最後に訪問する等の対応を行う。
・訪問時間を可能な限り短くできるよう工夫を行う。
 ただし、やむを得ず長時間の見守り等を行う場合は、可能な範囲で当該利用者との距離を保つように工夫する。・訪問時には、換気を徹底する。
・濃厚接触が疑われる者のケアに当たっては、職員は使い捨て手袋とマスクを着用すること。咳込みなどがあり、飛沫感染のリスクが高い状況では、必要に応じてゴーグル、使い捨てエプロン、ガウン等を着用する。
・体温計等の器具については、消毒用エタノールで清拭を行う。
・サービス提供開始時と終了時に、液体石けんと流水による手洗いまたは消毒用エタノールによる手指消毒を実施する。手指消毒の前に顔(目・鼻・口)を触らないように注意する。「1ケア1手洗い」、「ケア前後の手洗い」を基本とする。

(個別のケア等の実施に当たっての留意点)
(i)食事の介助等・食事前に利用者に対し、液体石けんと流水による手洗い等を実施する。
・食事は使い捨て容器を使用するか、自動食器洗浄器の使用、または、洗剤での洗浄を行う。・食事の準備等を短時間で実施できるよう工夫を行う。

(ii)排泄の介助等・おむつ交換の際は、排泄物に直接触れない場合であっても、手袋に加え、使い捨てエプロンを着用する。

(iii)清潔・入浴の介助等・介助が必要な者(訪問入浴介護を利用する者を含む)については、原則清拭で対応する。清拭で使用したタオル等は、手袋とマスクを着用し、一般定な家庭用洗剤で洗濯し、完全に乾燥させる。

(iv)環境整備・部屋の清掃を行う場合は、手袋を着用し、消毒用エタノールで清拭する。または、次亜塩素酸ナトリウム液(※3)で清拭後、湿式清掃し、乾燥させる。なお、次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧については、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと。トイレのドアノブや取手等は、消毒用エタノールで清拭し、消毒を行う。


※3:次亜塩素酸ナトリウム液の濃度については、「高齢者介護施設における感染対策マニュアル改訂版」(2019年3月)の88ページを参考にすること

(参考)「高齢者介護施設における感染対策マニュアル改訂版」(2019年3月)88ページ抜粋

対象物による消毒方法

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とりあえず、訪問介護の分だけ抜き出してみました。

訪問サービスにしわ寄せがきていることは今回はツッコミませんが、

色塗りした濃厚接触者等とそれ以外の利用者と担当を分ける件について。

少人数職場では難しいことは言うまでもありません。

(でも、発熱者=濃厚接触者とは限らないわけです。)

問題は、たとえばサービス提供責任者のような中枢の職員が、この役割を担うことの可否。

難しい選択ですが、他の利用者関係でも何があるかわからないので、可能なら、サービス提供責任者は、この濃厚接触者等の担当からは外れておいた方がよいのではないかと思います。

可能なら、ですが。