事業者団体ヒア・質疑9

○小原委員(一般社団法人日本介護支援専門員協会副会長)
 先ほど定期巡回とかの小規模多機能が促進されないのはケアマネジャーの理解ということをおっしゃっていましたけれども、当協会としてはそれだけとは思っておりません。
 そういった中で、小規模多機能型居宅介護とグループホームについて、3つ質問があります。まず、小規模多機能の計画作成担当についてですが、ケアマネジャーとして、ケアマネジメントの質の担保をどのように考えるのかということにもなるのですが、直接援助を行う職員との兼務が公正性や中立性が高いと言えるのかということも決して小さくない問題だと思っております。
 それを踏まえて、資料2の3ページの(1)の2つ目の○に「ケアマネジャーが内包され柔軟なケアマネジメントができるから」という表現がございますが、この辺のケアマネジメントのスーパーバイズはどのようにされているのかということが1つ目の質問です。

 次に、人員配置についての質問です。6ページの2の2-2のところでグループホームと小多機の計画作成担当者の兼務を要望されていますが、これは一部の事例かもしれないのですが、計画作成担当者が介護業務に従事して、計画作成にかかる時間を十分にとれないという意見も当協会に寄せられております。人員配置の効率性はよくなると思うのですが、ケアマネジメントの質の担保とか、計画作成担当者の業務負担については問題ないのでしょうかということが2つ目の質問です。

○宮島意見陳述人
 幾つか御質問いただきましたが、1つはケアマネジャーが介護の現場に一緒に入ることによって公正中立が担保されるかということでございますが、基本的にサービスの中ではチームケアで行っております。ですので、単にケアマネジャーさんだけが公正中立を保つわけでなくて、外側からの人材とか、あるいは内側からの人材の中でいろんな意見を交わすことができる。そういう意味では、うちは運営推進会議というのを2カ月に一遍設けておりますし、また、運営推進会議を用いた評価事業も行っておりますので、外の目が入ることによって公正中立については担保されていると認識しております。

 2つ目は、ケアマネジャーが直接援助に携わるという件でございますが、ケアマネジャーさんが直接援助に携わらなければならないということを義務づけているわけではないので、それはそれぞれの事業所の中でケアマネジャーさんが直接援助にかかわったり、あるいはそうでなかったりということを選択することができるのではないかと考えております。
 質の担保のことにつきましては、今、私が申し上げたとおりでございまして、外側からの目が入ることによって、ケアマネジャーさんのスーパービジョン的な機能が果たされていくのではないかと考えております。

○小原委員
 3つ目はグループホームのことです。計画作成担当のところは同様なのですが、そこのケアマネジメントの役割の明確化は図っていただきたいということと、これは一巡目のときも論点になっていますが、在宅サービスの生活の場であるということを鑑みて、福祉用具貸与については提供体制加算の提案があったと思います。その方に合った福祉用具を提供することが自立支援につながるという意見もありますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

○河崎意見陳述人
 我々は9人という小さなグループホームでございますので、そこにケアマネジャーの方、介護の方、いろいろと共同、本当に家庭のような生活でございますから、ケアマネジャーの方が生活支援を計画しながら、それをともに共有して、そして生活の機能が少しでも向上するために、ケアマネジャーの方が中心となって力をいただいておるということでございます。

<小原委員の発言については、小規模多機能型居宅介護関係とグループホーム関係に分けて議事録を再編しています。
まず、冒頭の黒色「定期巡回とかの小規模多機能が促進されないのはケアマネジャーの理解ということをおっしゃっていましたけれども、当協会としてはそれだけとは思っておりません。」の部分ですが、「それだけではない部分」についてもう少し具体的な中身を聞きたかったように思います。それと、「それだけではない」ということは、ケアマネの理解の問題が(多少なりとも)あるとうことは認めている、ということですよね?

次に宮島氏。スーパーバイズの件(緑色)については曲がりなりにも回答がありますが、兼務の業務負担(紫色)については回答がないように思います。

最後に河崎氏。福祉用具貸与やその提供体制加算の件(黄色がかった黒)について、全く回答されていないように思います。

たぶん、もう少し続きます。>