「津波で園児死亡」訴訟、和解へ

津波で園児死亡 幼稚園と遺族が和解

NHK 12月3日 18時27分)

東日本大震災で、幼稚園のバスに乗っていて津波に巻き込まれ死亡した宮城県石巻市の園児の遺族が幼稚園側に損害賠償を求めた裁判は、幼稚園側が園児の命を守る義務を果たしていなかった責任を認めて遺族側に謝罪することなどを条件に和解しました。

(略)

去年9月、1審の仙台地方裁判所は、幼稚園側が大地震が発生した場合のマニュアルを職員に十分周知せず、地震が起きたあとラジオなどで津波の情報を十分に収集しなかったなどと指摘し、1億7000万円余りの支払いを命じました。
幼稚園側は津波は予測できなかったなどとして控訴していましたが仙台高等裁判所は、幼稚園側が園児の命を守る義務を果たしていなかった責任や防災の体制が十分にとれていなかったことを認め、遺族側に謝罪するとした和解案を勧告していました。
遺族側の弁護団によりますと、3日の協議で仙台高等裁判所の中西茂裁判長は「このような悲劇が2度と繰り返されることのないよう、後世の防災対策に生かされなければならない」という意見を述べたということです。
このあと、双方が和解案を受け入れ、幼稚園側が責任を認めて、6000万円の和解金を支払うとした和解が成立しました。

(以下略)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141203/k10013695161000.html


地裁判決の後で書いた、こちらの記事のその後です。
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/32450682.html

その記事の中で、
園の防災マニュアルでは「高台にある園で待機」となっていたのに、マニュアル自体を職員には配布していなかった、という報道もあります。
と紹介しましたが、その点について一番明確に触れているのと思われるNHKの報道を引用しました。

例によって、文字強調は引用者が行いました。

まず、避難訓練は、児童福祉施設最低基準にも規定されているはずですし、そのためにマニュアルの整備はもちろん、保育士等への周知も必ず行ってください。
というか、そういう保育所が大多数・・・というより当たり前ですので。

後は、裁判長の意見のとおりだと思います。