形のないものの評価

最近、地方行政の費用対効果というものを考えています。

これが難しい。
形のあるものなら、コジツケでも、まだ具体的な数値が考えられます。

たとえば、幅何mの道路を延長1km当たり何円で建設したか。
あるいは、△△地区の渋滞解消のため何億円でバイパスを建設し、その結果、30分かかっていた通過時間が15分になった、というような。

災害復旧関係なら、何年の台風何号で公共施設・民間合計で何十億の被害が出たが、
今後、同規模の雨量があっても被害が出ないように、総費用何十億で川幅を拡大するなどの改良復旧を行った、など。


形のないもの、捉えにくいものはどうでしょうか。

たとえば、児童相談所の職員を1名増員したとします。

5名のケースワーカーが6名になり、戦力2割増加。

その結果、児童虐待の相談件数が・・・100件が120件以上に増加すれば「効果あり」と判断できるのでしょうか?

緊急保護件数、あるいは児童養護施設入所や里親委託などの措置件数が増えればよいのでしょうか?

それとも、逆に虐待件数が減少すれば効果があった、ということなのでしょうか?


形がない、あるいは見えにくいもののために、人件費を投入する、というのは、実は勇気が要ることなのかもしれません。


こういう形のないものの評価をどう行うかで、首長を含めた自治体幹部の資質が問われる、といったら言い過ぎでしょうか。
あるいは、有権者の・・・


地域包括支援センターの職員数なども、考え方がちょっと似ているかもしれません。