級地区分と収支差額の関係

前記事の続きです。

要は、大都市圏(1級地や2級地)の方が儲かっている(収支差額が大きい)のに、大都市圏の加算を増やす必要はないのでは?
というのが、鈴木委員の発言の趣旨のようです。

それでは、介護給付費分科会(H26.10.15)の資料2から、地域区分ごとの収支差率を引っ張り出してみましょう。


イメージ 1
イメージ 2


(本業)非課税法人(のみ)が運営する施設は「税引き後」を載せる意味がないので、省略しています。

いかがでしょう。
サンプル数にもよりますが、結構ばらつきがあって、都会ほどどうだ、田舎ほどどうだ、とは単純には言えません。
ですが、少なくとも1級地より「その他」地域の方が収支差率が低いサービスが大半です。(水色+青色)
ちなみに、青色は、「その他」地域が最低になっているサービスです。

つまり、「その他」地域の報酬を削って1級地の単価に上乗せする必要はない
と、このデータからは主張できます。

で、鈴木委員が突っ込み、厚労省事務局が苦しいイイワケをしている・・・というのが前記事のやりとりです。

まあ、この「収支差額」というやつも、ええかげんな指標ではありますが(他業界より儲かっているわけではないのに)。
でも、こういう方法で1級地を20%にする必要がないのは、明らかだとは思います。