遅咲きのプロ棋士と読売のコラム

前の記事で、読売新聞の社説を批判しました。

別に同紙に恨みがあるわけではないので、今度は、ほめます。
社説ではなく、一般記事でもなく、編集手帳という、1面の下の方にあるコラムです。

12月10日 編集手帳

(2014年12月10日3時0分 読売新聞)

 のちに“学問の神様”となる菅原道真が、不惑の坂を越えて官吏の登用試験に合格した橘風という人物を祝った詩がある。〈四十二年 初めて及第す/まさに知るべし 大器晩成の人と〉(『菅家文草』)◆将棋の強豪アマ、今泉健司さんがプロ編入試験に合格し…
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20141210-118-OYTPT50138/list_EDITORIAL%255fNOTE


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私は登録していませんが、親の代から紙の紙面の方を購読しているので、内容を簡単に紹介します。

今泉さんについて、
「橘風と同じ42歳・・・と書きたいところだが・・・コラム書きの都合どおりにはいかず、ただいま41歳」
と続けた後、大器晩成、遅咲きの今泉さんを応援し、あるいは(彼にわが身が)励まされるようなことが書かれています。

この味わいのある文章の中で、ひとつだけ惜しいなあ、と思うことがあります。

今泉さんは、ことし誕生日を迎えて満41歳、というのは事実でしょうが、
菅原道真の時代、単に42歳といえば、数え年42歳のことだろうと思われます。

つまり、この編集手帳氏の最初の思惑どおり、橘風は、今泉さんと同じ年齢といってよかったのではないかと。

ちなみに、この今泉さんは、将棋のプロの養成機関である「奨励会」を2度退会し、証券会社などを経て、介護施設で働きながら、プロ編入試験を戦い、今回の合格に至ったそうです。